
お経に、
ポップスのメロディーと
コーラスを重ねる。
そんな音楽を
お寺から発信しているのが、
YouTubeチャンネル
「歌う僧侶 薬師寺寛邦 キッサコ」です。
歌っているのは、
愛媛県今治市にある
臨済宗のお寺、海禅寺の
副住職・薬師寺寛邦さん。
本人は自分の音楽を
「般若心経MUSIC」と呼んでいます。
当サイトが
2026年10月11日の朝に測ると、
登録者は109万人、
総再生回数は
約9,805万回でした。
お坊さんの読経が
これだけ聴かれているのは、
ちょっと意外かもしれませんね。
この記事では、
本人の動画と説明欄、
公式サイト、著書の紹介文、
雑誌のインタビューから、
寛邦さんの歩みをたどります。
薬師寺寛邦のプロフィール
名前:薬師寺寛邦(やくしじ かんほう)
生まれ:1979年(公式サイトより)
出身:愛媛県今治市
肩書き:臨済宗・海禅寺の副住職、音楽家
活動名義:薬師寺寛邦 キッサコ
著書:『般若心経、私は歌う』ほか
YouTubeのチャンネル名は、
日本語の画面では
「歌う僧侶 薬師寺寛邦
キッサコ / Kanho
Yakushiji」と出ます。
ただ、英語の画面では
「Kanho Yakushiji /
薬師寺寛邦 – Japanese
Zen Music」です。
チャンネルの名前と説明は、
27の言語の分が
登録されていました。
海外の人にも聴いてもらうことを
意識したチャンネルのようです。
動画の数は、
2026年10月11日の時点で
2,327本でした。
「お茶でもどうぞ」から始まったキッサコ
公式サイトのプロフィールによると、
寛邦さんは2003年、
京都でコーラスグループ
「キッサコ」を結成しました。
名前の由来は、
禅語の「喫茶去」。
「お茶でもどうぞ」という
意味の言葉だそうです。
グループ名からして、
もう禅とつながっていたわけですね。
とはいえ、
はじめから僧侶として
歌っていたわけでは
なかったようです。
PRESIDENT Onlineの
2026年7月の記事によると、
寛邦さんは20代前半、
お寺を継ぐことに
反発を覚えていたといいます。
そして音楽活動に
のめり込んでいきました。
ところが、
メジャーデビューを
果たしたあとで
行き詰まったそうです。
記事の中で本人は、
こう振り返っていました。
「仏教から、
住職を継ぐことから
逃げるための手段としての
音楽だったので、
周りからCDを売るために
色々なことを言われた時に
窮屈になって、
自分が何を伝えたいのか、
そもそも何をしたいのかが
わからなくなってしまいました」
そんなとき、
たまたま立ち寄った書店で
禅の本を手に取ったのが
転機だったそうです。
同じ記事によると、
寛邦さんは2011年、
京都の天龍寺へ
修行に入りました。
公式サイトのプロフィールでは、
2013年に修行を終えて
僧侶になった、とされています。
毎朝のお経を、音楽にしたい
同じ記事によると、
般若心経にメロディーを
乗せてみようと思い立ったのも、
この修行の日々の読経が
きっかけでした。
同じ記事で、寛邦さんは
こう話しています。
「修行時代、毎朝4時半に起きて
約20人でお経を唱えるのですが、
その時間が心が落ち着くというか、
整っていく感じがあって、
これを音楽にしたいと
思ったのです」
僧侶になってからは、
仏教の教えを
わかりやすい日本語に置き換え、
懐かしいポップスのメロディーと
ハーモニーで伝える、
というコンセプトで
お寺でのライブを
活動の軸にしていきました
(公式サイトのプロフィールより)。
2016年7月16日には、
地元・愛媛の
松山市民会館大ホールで
ワンマンライブを開いています。
公式サイトには
「700人近くの動員を記録」
とありました。
このライブで歌った
「般若心経 cho ver.」の映像が、
同じ年の7月29日に
公開されています。
今このチャンネルで
見られる動画のなかでは、
いちばん古いものです。
2026年10月11日の時点で、
再生は約475万回でした。
3分ほどの映像ですが、
ここが「般若心経MUSIC」の
出発点といえそうです。
2018年5月11日には、
この曲を1曲目に入れた
アルバム「般若心経」を
IROHA recordsから
出しています。
公式サイトのプロフィールには、
「般若心経 cho ver.」が
YouTubeで200万回再生を突破し、
中国本土と台湾をめぐる
2018年12月のツアーで
5,000人を動員した、
とも書かれていました。
ただ、このプロフィールは
2019年秋のツアー告知までで
止まっている文面です。
数字は、その当時のものとして
読むのがよさそうですね。
なお、2018年7月には
キッサコの2人体制が終わり、
8月からは
「薬師寺寛邦 キッサコ」として
再始動したことも、
公式サイトに書かれています。
いちばん見られているのは一休寺の般若心経
チャンネルでいちばん
見られているのは、
2020年3月8日に公開した
「Heart Sutra ×
Ikkyu-ji Temple,Kyoto」
です。
京都の一休寺で撮影した、
般若心経の音楽映像ですね。
2026年10月11日の時点で、
再生は約720万回でした。
題名も説明欄も英語で、
説明欄には
「Heart Sutra MUSIC
by Kanho Yakushiji
Kissaquo, resonating
through a Japanese temple.」
と書かれています。
3番目に多いのは、
2024年12月4日の
「10-Minute Heart
Sutra Meditation」で、
約458万回。
瞑想や睡眠のときに
聴いてほしい、という動画です。
ほかにも、
天龍寺でのダンスとの共演や、
テクノアレンジ、
中国語で歌う童謡の動画が
上位10本に並んでいました。
公開本数を年ごとに数えると、
2021年は104本、
2022年は375本、
2023年は648本でした。
2022年から、
一気にペースが上がったことが
分かりますね。
公開中の2,327本のうち、
題名に「般若心経」が入るものは
1,172本ありました。
英語の「Heart Sutra」も
1,066本あります。
四国遍路を、般若心経MUSICでめぐる
2021年からは、
四国八十八ヶ所の札所で
撮った動画も出しています。
最初は2021年1月15日の
「【般若心経MUSIC遍路】
四国八十八ケ所巡礼
- No.57 栄福寺 -」でした。
その後の遍路の動画の
説明欄では、
「般若心経で四国遍路を
世界遺産に!プロジェクト」
という企画の
クラウドファンディングを
呼びかけていました。
題名に「遍路」などが入る動画は、
2026年10月11日の時点で
102本ありました。
公式サイトのライブ情報には、
2025年10月18日に
香川県の志度寺書院で開いた
「お遍路結願記念コンサート」
が載っています。
そして2026年10月9日からは、
第1番の霊山寺、
第2番の極楽寺と、
札所を順にたどるような動画が
また出始めました。
もう一度、
1番から回っていくのかもしれません。
お寺のライブから初めての韓国へ
ライブの場は、
いまもお寺が中心です。
公式サイトのライブ情報では、
2026年に入ってから
「All寺ツアー47」と題して、
7月に兵庫の須磨寺、
9月に島根の雲樹寺と
岡山の蔭凉寺で
公演を開いていました。
5月22日には、
ヒューリックホール東京で
「般若心経MUSIC」
10周年記念コンサート
「Circle of Harmony」が
予定されていました。
公式サイトの案内によると、
東京での公演は
4年ぶりだったそうです。
海外の舞台にも立っています。
公式サイトには、
2023年12月のタイの
「Wonderfruit」や、
2024年2月の台湾・北港武徳宮での
公演が並んでいました。
2023年3月の
「TEDxKyoto 2023」にも、
パフォーマーとして出ることが
公式サイトで告知されていました。
この秋には、
10周年を記念したワールドツアーが
予定されています。
10月30日にソウル、
31日に台中、
11月1日に高雄の3公演です。
公式サイトの案内で、
本人は
「ソウル公演は、
私にとって初めての
韓国公演です」
と書いていました。
本も2冊出しています。
2022年4月の
『般若心経、私は歌う』(ワック)と、
同じ年の7月の
『心がととのう新しい
般若心経CDブック』(学研プラス)です。
後者にはCDが付いています
(どちらも国立国会図書館の書誌より)。
J-POPを歌う「歌チャンネル」も
寛邦さんには、
もう1つチャンネルがあります。
「歌う僧侶 薬師寺寛邦 キッサコの
歌チャンネル」です。
説明には、
「私が大好きな曲の
カバー動画やオリジナル曲など
歌動画を作りながら
歌修行をして参ります」
とあります。
お経ではなく、
歌そのものを聴かせる場所ですね。
2026年10月11日の時点で、
登録者は1.23万人、
公開中の動画は34本でした。
いちばん見られているのは、
2017年2月の
中島みゆきさんの
「糸」のカバーで、約42万回。
星野源さんの
「恋」のカバーも
よく見られていました。
最新の公開は
2026年2月21日、
藤井風さんの
「満ちてゆく」のカバーでした。
こちらは、
ゆっくりしたペースで
続けているようです。
まとめ
薬師寺寛邦さんは、
愛媛県今治市の
臨済宗・海禅寺の副住職で、
般若心経などのお経を
音楽にして届けている
「歌う僧侶」です。
もともとはお寺を継ぐことに
反発して音楽に打ち込み、
行き詰まった末に
京都の天龍寺で修行に入りました。
そこで毎朝唱えたお経が、
「般若心経MUSIC」の
始まりになったようです。
YouTubeでは
京都の寺で撮った
般若心経の映像がよく見られ、
2021年からは
四国遍路の動画も続けています。
この秋は、
初めての韓国公演を含む
ワールドツアーが控えています。
当サイトでは、
同じく僧侶のYouTuberとして、
大愚元勝(大愚和尚)さんも
紹介しています。
こちらは人生相談が中心で、
同じお坊さんでも
発信の形がずいぶん違います。
読み比べてみてくださいね。
YouTube(メイン)
YouTube(歌チャンネル)
公式サイト プロフィール
公式サイト ワールドツアー案内
PRESIDENT Online
NDLサーチ『般若心経、私は歌う』
NDLサーチ『般若心経CDブック』
















