
1万円の腕時計と、
100万円の腕時計。
値段は100倍違っても、
満足度は
ほとんど同じだと感じる。
そう話す
時計YouTuberがいます。
YouTube
「腕時計のある人生 Channel」の
RYさんです。
比べているのは、
本人が持っている
セイコーの「SKX007」と、
ロレックスの
「サブマリーナー」。
RYさんは取材で、
海の上では SKX、
ふだんはサブマリーナー
という使い分けを
「時計二刀流」と呼び、
そこから時計を
語りたくなったと
話しています。
この記事では、
YouTube の公開データと
動画の題名・説明欄、
時計Begin・LEON・GOETHE の
インタビュー記事から、
この2本を軸に
RYさんの歩みを
たどってみます。
登録者数や再生回数は、
2026年11月7日
午後10時すぎに
当サイトが測った値です。
動画そのものは視聴しておらず、
題名と説明欄、
記事の記述をもとにしています。
腕時計のある人生 Channel というチャンネル
腕時計のある人生 Channelは、
2020年3月末に
開設されたチャンネルです。
最初の動画は
3月31日の
「今、腕時計をする意味とは?」
でした。
チャンネルの概要欄は、
「”一億総腕時計社会”の
実現に向けて活動している
YouTubeチャンネルです。」
と始まります。
なかなか大きな目標ですね。
配信者の紹介は
「1990年生まれ、
年の半分以上を
海外で過ごす
アラサー船長。」
です。
2026年11月7日時点の登録者は
12.6万人、
総再生回数は
5,973万回あまりです。
2026年11月6日までに
公開された、
誰でも見られる動画は
424本でした。
内訳は、
通常の動画が381本、
ショート動画が40本、
ライブ配信が3本です。
翌11月7日の夜にも
1本出ていて、
同じ日の午後10時すぎに
YouTube の公開データで
数えた動画の数は、
これを含めて425本でした。
2026年は
1月から10月まで、
毎月2〜6本の
通常の動画を出していました。
2024年2月の
GOETHEの記事によると、
撮影からトーク、
編集、アップロードまで、
「全部自分ひとりで
やっています」
とのことです。
本名は、
概要欄にも、
ここで挙げる3つの記事にも
出てきません。
3つの記事は、
どれも「RY」と
書いています。
当サイトが確かめた範囲では、
本名は見つかりませんでした。
1か月ずつ、海と陸を行き来する本業
RYさんの本業は、
船の仕事です。
2024年2月の GOETHE は、
RYさんの本業を
「航海士」とし、
その中でも
最も高い職責である
「船長」として、
海外での海事業務に
就いていると
紹介しています。
暮らしのリズムは、
「1ヵ月海の上で
仕事をして、
日本に戻ってきて
1ヵ月休むというサイクル」
だそうです。
2024年の取材の時点では、
1年の半分を
洋上で過ごしていた
ことになりますね。
2022年3月に公開された
時計Beginの記事
(雑誌の2022年冬号の
記事を再構成したもの)は、
外国船に乗って
「数年で外国船の船長に」
なったと書いています。
勤務先や船の名前は、
どの記事にも
出てきません。
当サイトでも、
居場所に結びつきうる
情報なので
調べていません。
2016年、26歳で買ったサブマリーナー
意外なことに、
RYさんは
もともと時計に
興味がなかったそうです。
GOETHE の記事では、
高級時計は
「意味がまったく
わかりませんでした」
と振り返っています。
転機は、
船の仕事について
3年ほど経ったころです。
LEONの
2023年11月の記事によると、
ご褒美に何か買おうと
職場の先輩に相談したところ、
「ワールドスタンダードな
良品から選びなさい」
と言われ、
サブマリーナーに
たどり着いたそうです。
GOETHE によると、
手に入れたのは
2016年10月。
当時羽田空港にあった
ロレックスのブティックで、
価格は77万円、
RYさんは26歳でした。
チャンネルでも
2020年6月に
「初の高級時計に
ロレックスサブマリーナを
選んだ理由【正規購入】」
という動画を出していて、
説明欄では
「この選択は、
本当に正解だったと
思っています。」
と書いています。
海の上では SKX、プライベートではサブマリーナー
ただ、
77万円の時計を
仕事の現場に
つけていくのは
怖かったようです。
時計Begin の対談で、
RYさんは
こう話しています。
「サブマリーナーは
凄くいいけど、
絶対ぶつけるし、
過酷な海の上に
持っていくことは
できない。」
そこで見つけたのが、
セイコーの
ダイバーズウォッチ
SKX007でした。
同じ対談によると、
当時の値段は
「1万7000円ぐらい」
だったそうです。
そして、
こう続けています。
「実はここから
時計語りたい!って
思い始めるんです。」
「海の上ではSKX、
プライベートでは
サブマリーナーという
時計二刀流が始まって、
面白さを友達に
話したくなったんだけど
相手がいない。」
チャンネルの概要欄にも、
「周りに時計好きがおらず、
一人で悶々とすること丸3年。」
とあります。
その3年の後、
2019年にブログ
「腕時計のある人生」を、
2020年に YouTube を
始めました。
語る相手がいないなら、
自分で増やそう、
ということだったのでしょう。
チャンネルを始めた年の7月には、
24日にサブマリーナー、
翌25日に SKX007 と、
2本のレビューを
2日続けて出しています。
SKX007 の回の題名は
「【最強の2nd時計】
セイコーSKX007徹底レビュー
【海上2年使用】」です。
説明欄には
「2年間タフな
海上勤務で使用した」
とあり、
全10項目を
100点満点で採点する
という作りです。
1万円台の時計を、
海の上で2年使ったうえで
採点するわけですね。
2本を比べた1分が、いちばん見られた動画に
2本はその後も、
チャンネルに
何度も登場します。
2021年1月には、
「1万円時計と100万円時計の
違いとは?
ロレックス サブマリーナーと
セイコー SKX007比較解説」
という動画を出しました。
2026年11月7日時点で
72万回あまり見られていて、
通常の動画の中では
8番目に多い数です。
そして2024年1月、
同じ比較を
1分にまとめた
ショート動画を出します。
2026年11月7日時点で
518万回あまり再生されていて、
チャンネルで
いちばん見られている動画です。
同じ時点で、
2番目の動画のおよそ2倍で、
動画ごとの再生回数を
全部足した数の
9%近くを
この1本が占めています。
説明欄の書き出しは、
2021年の動画と同じ
「価格は100倍違いますが、
驚くことに、
その満足度は
ほぼ同等だと感じます。」
です。
この記事の冒頭で
紹介した言葉は、
ここから取りました。
説明欄はこの2本を、
「価格が高いから良い、
安いからダメ
ということではない
ということを
証明してくれる2本」
とも書いています。
77万円の時計を持つ人が
いちばん多くの人に届けたのは、
意外にも
こちらの話だったわけですね。
2024年3月には、
SKX007 が
オーバーホールから
戻ってきたことを
報告する動画も出しています。
2026年11月6日までで
いちばん新しい
10月31日の動画は、
日本・スイス・ドイツの時計を
「実機6本で比較」する回で、
題名に並ぶ6本の
先頭には
「セイコーSKX」が
入っていました。
格付けの表から始まったヒット
もちろん、
2本の話だけの
チャンネルではありません。
時計Begin の対談で
「最初のヒット動画は?」
と聞かれたRYさんは、
「マトリクス表ですね。」
と答え、
時計ブランドを格付けすることは
「半ばタブーだった」
と話しています。
チャンネルの2本目の動画は、
2020年4月の
「一目でわかる!
時計ブランド格付け
【2020年版】」で、
説明欄には
「人気時計ブランド44社の
格付けをし、
表にしてみました。」
とあります。
2026年11月7日時点で
30万回あまり
見られています。
これが本人の言う
「マトリクス表」なのかは
確かめていませんが、
題名と説明欄を読むかぎり、
同じ種類の動画と
言ってよさそうです。
通常の動画で
再生回数がいちばん多いのは、
2022年11月の
「超一流ビジネスマン8人の
腕時計とその評価。」
で始まる回で、
2026年11月7日時点で
126万回あまりでした。
ショート動画は
2022年7月から出していて、
2026年11月6日までに
公開されたのは40本です。
11月7日に測った
再生回数では、
この40本が
合計の4割近くを
占めていました。
「最高のドレスウォッチを1本」という宣言
時計Begin の対談には、
もう1つ、
本人の宣言が
残っています。
「今は登録者数が
10万人行ったら
最高のドレスウォッチを
1本買いたいと
思ってます。」
概要欄の登録者推移によると、
10万人に届いたのは
2024年5月14日です。
その年の9月、
「【祝10万人!】
RY、ついに夢の
高級腕時計を買う。」
と題した動画で、
A. ランゲ&ゾーネの
「ランゲ1」を
開封しています。
説明欄は
「YouTubeチャンネル
登録者10万人を記念して、
ついにあの
”夢の高級腕時計”を
購入したので」
と書き出されています。
翌月には
「ランゲ1を購入して
激変した4つの価値観
【ドレスウォッチ最高】」
という動画も出していて、
2022年3月の
時計Begin の記事で
語っていた
「ドレスウォッチ」の約束を、
その2年半ほど後に
果たしたことになりますね。
「1年に1本」から「上限突破」へ
RYさんは
時計の買い方にも
自分で決まりを作ってきました。
時計Begin の対談では
「1年に1本まで、
所有は最大10本」。
2024年2月の GOETHE では
「1年で1本、
1ブランド1本。
最大で10本まで
(ただし仕事用は別)」
と紹介されています。
「とことん悩んで選ぶからこそ
喋ることにも深みが出てくるし、
説得力も出てくる」
というのが、
時計Begin で話していた
理由でした。
ところが2026年3月、
「もう限界です。。。
腕時計購入のマイルールを
見直したいので相談させて。」
という動画が出ます。
説明欄には、
2016年から
”鉄の掟5ヶ条”を
守ってきたものの
「もう限界を迎えました。。。」
とあり、
視聴者に改定案を
相談する回だったようです。
5月には
「RY、時計をたくさん買う。
今年の腕時計購入方針
【新・鉄の掟5ヶ条〜上限突破〜】」
を出しました。
その後、
6月にはクロノ東京、
7月にはグランドセイコーと
パテック フィリップ、
9月にはカルティエ、
10月にはクレドールを
買ったことを
題名に掲げた動画が
続きました。
5か条の中身は
説明欄に書かれておらず、
取材で話していた
「1年に1本」と
同じものなのかは
確かめられませんでした。
それでも、
9月の
「RYが、最近時計を
買い急ぐ理由。」
という題名を見ると、
本人にとっても
大きな方針転換だったのでしょう。
チャンネルの外での活動
概要欄の「主な活動経歴」には、
2020年に
講談社のウェブマガジン
「FORZA STYLE」で
腕時計コラムの
毎週の連載を始め、
2022年には
ラジオ関西と
Podcast「やさしい腕時計」を
始めたことが
書かれています。
2023年11月の LEON も、
時計ショップや
ブランドとの
コラボを
多く手がけている、
と紹介していました。
2022年2月には、
当サイトで紹介した
文房具YouTuberの
しーさーさんと
「1年ぶり」の対談を
動画にしています。
しーさーさんは
腕時計ブランドとの
コラボ時計も
手がけてきた人で、
2023年には会社を設立し、
自社ブランド
「SEASAR」を
立ち上げています。
2023年6月から
2026年11月7日までに出た
RYさんの動画198本のうち、
68本の説明欄には、
「RYの理想を詰め込んだ
ウォッチロール
「Watch Port」」の
販売ページとして、
SEASAR の公式ショップへの
リンクが貼られていました
(2026年11月7日に確認)。
また、
気になる2台を
どちらも買って
比べてしまう
ワンソクTubeも、
自分で買ったものを
並べて語るという点で、
RYさんに近いところが
ありそうです。
RYさんの場合、
その原点は、
海と陸で使い分けた
2本でした。
2026年11月7日の夜に出た動画は
「【究極の二択】
ブレゲを買うなら、
ギヨシェかエナメルか。」。
説明欄によると、
ギヨシェとエナメルという
2種類の文字盤を
比べる回です。
2つを並べて
比べるのは、
いまも変わらない
語り方のようです。
次は何と何を
並べてくれるのか、
楽しみにしている人も
多いのではないでしょうか。




















