
149cmの体から、
地を這うような
デスボイスが飛び出す。
そんなギャップで
海外のフェスまで
駆け上がったのが、
花冷え。(はなびえ)です。
英語表記は
HANABIE.で、
名前の最後の「。」まで
バンド名なんですね。
じつは看板の
「原宿コア」という言葉は、
本人たちが
考えたものではありません。
海外の聴き手が
コメント欄に書き込んだ言葉を、
そのままもらったそうです。
この記事では、
女子校の軽音部から
アメリカのツアー、
そしてチカさんの活動休止を
サポートの2人が支えた
2026年8月の1日までを
順に見ていきます。
チャンネルの数字は、
2026年11月1日に
当サイトが測った値です。
英語の取材の言葉は、
当サイトの訳です。
花冷え。のメンバーは?読み方と「。」の由来
ソニーミュージックの公式プロフィールに
載っているメンバーは、
次の4人です。
ユキナ(Vo)
マツリ(Gt & Vo)
ヘッツ(Ba)
チカ(Dr)
チカさんは、
2026年7月31日に
活動の休止が発表されています。
2026年11月1日の時点で、
ソニーミュージックのニュースに
復帰の発表は見当たりません
(後の節で触れます)。
生まれ年は
ユキナさん、マツリさん、
ヘッツさんが1999年で、
チカさんが2000年と
公式に書かれています。
ユキナさんの欄には
「叫び屋」「身長149cm」、
ヘッツさんの欄には
「ファッションモンスター」
「酒豪」という言葉が
並んでいます。
チカさんの欄の
「無類のアイス好き」も、
なんだか
いい味を出していますね。
バンド名の「花冷え」は、
春に寒さが戻る
時期を指す言葉です。
ソニーミュージックの
自社メディア
Cocotameによると、
ユキナさんが4月生まれで
ほかのメンバーが
冬生まれだったことから
選ばれたそうです。
英語の名前のバンドが
多いなかで、
チラシで目立つ
日本語にしたかったと
ヘッツさんが語っています。
最後の「。」は、
ユキナさんが何かの
申し込み用紙に
バンド名を書くときに、
メンバーに断らず
付けてしまったものでした。
好きなバンドの
真似だったといいますから、
ずいぶん軽い
きっかけだったようです。
海外では
「ハナビー」と
読まれがちなので、
JRock Newsの取材で
マツリさんは、
ファンに正しい発音を
伝えるようにしたと
話しています。
女子校の廊下で始まったバンド
始まりは、
中高一貫の女子校の
廊下でした。
TOKIONの取材によると、
高校の軽音部に
入ると決めていた
ユキナさんが、
激しい音楽が好きだと
噂のマツリさんに
声をかけたそうです。
マツリさんは
体育の授業に
好きなバンドのタオルを
持ってきていたので、
ばれていたんですね。
結成は2015年6月で、
公式プロフィールには
「高校の軽音部で出会った
同級生」とあります。
楽器の経験が
あったのは
マツリさんだけでした。
ボーカルは
最後に余った役割で、
ユキナさんが
自分でやると
言い出したそうです。
デスボイスも
独学でした。
2023年のラジオ番組では、
ユキナさんが
こう話しています。
「もともと私たち、
マキシマム ザ ホルモンの
コピーバンドを
学生の時にやってて。
その時に自分で練習しました」
もっとも、
先輩には基礎からやれと
止められたそうで、
最初のころは
ELLEGARDENなどを
コピーしていました。
校外でのライブは
学校に禁じられていて、
親の付き添いを条件に、
担任から校長まで
署名を集めて
許可を取ったといいます。
そこから通い詰めたのが、
新宿ANTIKNOCKです。
制服のまま駆けつけ、
暗い階段を
誰が先に降りるかで
押し合ったという話は、
高校生らしくて
ほほえましいですね。
「原宿コア」は誰が付けた名前?
最初の見た目は、
今とは正反対でした。
周りのメタルコアの
バンドに合わせて、
黒いスキニーに白Tです。
ユキナさんは
白Tに赤いペンキを
血のように撒いたことも
あるそうです。
でも、それは
自分たちらしくないと
気づいたんですね。
2019年11月の
「L.C.G」のころから、
好きなアニメや
サンリオの可愛さを
前に出すようになりました。
転機は、
コロナ禍で
ライブが止まっていた
時期に来ます。
2021年1月に出した
「我甘党」のMVに、
海外から英語の
コメントが並びました。
イチゴの被り物で
甘いものへの愛を
叫ぶこの曲は、
今も再生数が
442万回あります。
海外の投稿者の
リアクション動画でも
取り上げられ、
ユキナさんは
海外の聴き手を
意識したと語っています。
「原宿コア」という呼び名も、
海外の聴き手の
コメントから来ています。
どの動画に、いつ
書き込まれたものかまでは、
当サイトが読んだ取材では
語られていません。
TOKIONの後編で
マツリさんは、
聴き手が「新しいジャンルだ、
HARAJUKU COREだ」と
書き込んでくれたと
振り返っています。
説明しにくいバンドなので、
ユキナさんも
「それだ!」と
思ったそうです。
公式プロフィールが
「オリジナルジャンル」と
呼ぶ言葉の出どころが、
ファンの書き込みというのは
ちょっと面白いですね。
代表曲「お先に失礼します。」は何の歌?
チャンネルで
いちばん再生されているのは、
2023年1月9日公開の
「お先に失礼します。」です。
再生数は
1,277万回で、
2位の「今年こそギャル
〜初夏ver.〜」の
484万回を
大きく引き離しています。
会社を舞台にした
MVなので、
ブラック企業への皮肉に
見えるかもしれません。
ただマツリさんは
JRock Newsの取材で、
描きたかったのは
日本の職場の挨拶そのものだと
説明しています。
ほかの多くの国にはない
日本の挨拶や言い回しを、
日本の文化の一部として
紹介する曲、
ということのようです。
同じ年の7月26日、
アルバム『来世は偉人!』で
Epic Records Japanから
メジャーデビューしました。
ドラムは何度も交代。チカの加入はデビュー2か月前
花冷え。のドラムは、
結成から何度か
入れ替わっています。
2020年11月には、
約2年半サポートを務めた
ルカさんを送り出す動画が
公式チャンネルに
出ています。
大きな山場は
2023年でした。
ヘッツさんによると、
4月に3代目のドラマーが
抜けることになり、
7月にメジャーデビュー、
その先に海外公演が
控えていたそうです。
脱退の理由は、
調べた範囲では
分かりませんでした。
そこに現れたのが、
静岡県浜松市で
中学からバンドを
続けていたチカさんです。
自分のバンド活動が
終わりかけ、
やめることも考えていた
時期に、音楽学校の先生から
花冷え。の話を聞いたそうです。
激しい音楽のバンドは
初めてでしたが、
誘いを受けて
すぐ決めたといいます。
Cocotameの取材で
「運命だと思った」と
語っていました。
加入は
2023年5月27日の
町田でのライブでした。
翌日の公式動画には
「これからこの4人で
活動を盛り上げていきます!」
という言葉があります。
海外ツアーと、日本語で歌い続ける理由
デビューの翌月には、
もう海外にいました。
2023年8月に欧州、
9月から米国です。
欧州の初日になるはずだった
スロベニアのフェスは、
豪雨と洪水で
中止になったと
EN.CORE ROCKSが
伝えています。
オランダのフェスでは、
客席で泣いている少年を
ユキナさんが見つけました。
Metal Hammerの取材によると、
アメリカから来た子で、
花冷え。を見たくて
親に家族旅行を
頼んだのだそうです。
泣いていたのは
うれしさからでした。
その後は公式プロフィールに
「Lollapalooza」
「Wacken Open Air」の
名前が並ぶほどになります。
それでも、歌詞を
英語に寄せる気は
ないようです。
マツリさんは
Cocotameの後編で、
海外で演奏する機会が
増えたからこそ
日本語で歌うべきだと
話しています。
一方でMCは別で、
ヘッツさんは
国ごとの言葉で
客席と乾杯することに
挑戦してきました。
2026年の北米ツアーで起きたこと
公式プロフィールに
「3月にはアメリカツアー」と
ある公演は、
実際に行われています。
Live Nationの発表では
3月13日のボストンから
4月のロサンゼルスまで
21公演の予定でした。
ところが始まって早々に、
ブルックリンの公演で
つまずきます。
現地のレポートによると、
ユキナさんの声が出なくなり、
開演が何度も遅れたあと、
4人がステージに立って
中止を伝えたそうです。
共演の2組が
代わりに演奏し、
その夜を
つないだといいます。
その後の公演は
続いていて、
JRock Newsのレポートは
4月10日のサンフランシスコで、
喉の不安を
感じさせなかったと
書いています。
チカの活動休止と、1日3都市のツアー
2026年8月2日には、
1日で3都市を回る
「Triple Scoop
Tour 2026」を
開きました。
朝9時45分の大阪、
午後の名古屋、
夜の東京という
無茶な日程です。
ユキナさんは動画で、
「ふざけながら
『1日でやっちゃう?!』
とか言って生まれた」と
明かしています。
じつはチカさんは、
このツアーの2日前の
2026年7月31日に、
体調不良のため、
医師の診断に基づいて
当面の間、活動を休止すると
公式に発表されていました。
そのため3公演は、
サポートドラマーを迎えて
行われています。
OTOTOYのオフィシャルレポートと
動画の概要欄によると、
大阪は
Crystal Lakeの田浦楽さん、
名古屋と東京は
Rukaさんです。
告知には、
万全の状態で復帰できるよう
サポートするとあり、
2026年10月14日公開の
「バリバリBuddy」のMVの
概要欄でも、
編成はDr.チカのままです。
2026年11月1日の時点で、
ソニーミュージックのニュースに
復帰の発表は
見当たりませんでした。
田浦さんは、
出会わなければ今の花冷え。は
無かったと
マツリさんがJRock Newsで
語る恩人で、
初期の作品の
プロデューサーでもあります。
Rukaさんのほうは、
音楽ナタリーの記事では
カタカナで「ルカ」と
書かれています。
動画でも、マツリさんが
「サポートのルカ」と呼び、
ご本人は
「7年越しですね」と
話していました。
2020年に送り出した
ルカさんが、
戻ってきたと見て
よさそうです。
最後の新宿ANTIKNOCKで、
ユキナさんは
客がいなかった昔を
振り返っています。
「昔はお客さんが
フロアにいなさすぎて」
お立ち台をフロアに投げて
ライブをしたこともあった、
と話す場所が、
この日は満員でした。
マツリさんは
「おばあちゃんになって
これやったら死ぬと思う」と
話しつつ、
こういう企画は
続けたいようですね。
次の新作は3rdアルバム『UMAMI』
新作の予定も
決まっています。
公式の発表によると、
アニメ『転生したら剣でしたII』の
エンディングテーマ
「バリバリBuddy」は、
2026年11月4日に
シングルで発売予定です。
アルバム『UMAMI』は
12月2日の発売予定で、
9月13日の発表の時点では
収録曲は未定でした。
全国を回る
2MAMI TOUR 2026は、
12月12日の
Zepp Shinjukuまで
続く予定で、
最終日の相手はcoldrainです。
公式YouTubeチャンネルは
登録者35万人、
総再生は約8,989万回、
チャンネル画面の表示で
320本です。
2026年は
11月1日までに
96本を公開していて、
ツアーの合間の記録を
ショート動画で
出し続けています。
階段の前で
押し合っていた高校生は、
今は世界のフェスを
回りながら、
同じライブハウスにも
帰ってくるバンドに
なったんですね。




















