
「刀を作ってくれ」。
YouTubeのことを何も知らなかった
刀鍛冶のお父さんは、
息子からの急な頼みを
引き受けました。
その頼みとは、
アニメ『鬼滅の刃』の日輪刀を
本物の日本刀で作ることです。
頼んだのは、
YouTubeチャンネル
「HoyKey 一刀両断TV」の投稿主、
HoyKey(ホイキー)さん。
今回は、
ORICON NEWSと
Walkerplusが
2020年に父子へ行った取材と、
2026年のReal Soundの記事、
チャンネルの説明欄をもとに、
このチャンネルを紹介しますね。
HoyKey 一刀両断TVのプロフィール
チャンネル名:HoyKey 一刀両断TV
投稿主:HoyKey(ホイキー)
出演:刀鍛冶の父
内容:作刀、日本刀の解説、アニメの刀の分析
X:@hoykey1102
チャンネルの説明欄で、
HoyKeyさんは
こう自己紹介しています。
「投稿主のHoyKey(ホイキー)です。
刀鍛冶の父と、
日本刀に関して勉強をしたり、
アニメに出てくる刀を分析したり」
と色々なことに挑戦していく
チャンネルだそうです。
土台にしているのは
「作刀をわかりやすく映すこと」。
刀鍛冶ならではの経験も
伝えたいと書いています。
この記事で参考にした
取材記事やチャンネルの説明欄には、
父子の本名は出てきません。
この記事でも、
HoyKeyさんと
「お父さん」で書いていきます。
刀鍛冶の父は「息子には継がせる気持ちはありません」
ORICON NEWSの2020年11月の記事によると、
お父さんは
「10歳から父の向鎚を手伝い」、
刀鍛冶になるよう
育てられたそうです。
高校を卒業すると、
迷わずこの世界に入りました。
ところが同じ取材で、
「息子には継がせる気持ちはありません」
とも話しています。
ただ、日本刀の扱いや知識、
手入れの方法などは
「覚えてほしい」とも
続けていました。
HoyKeyさんの側も、
2020年12月の
Walkerplusの記事(ライブドアニュース掲載)で、
刀鍛冶の仕事を継ぐことは
「念頭になかった」と答えています。
日本刀の知識も
「まったくなくて」、
中途半端に触れてはいけない
世界だと思っていたそうです。
継がない息子と、
継がせない父。
そんな2人が一緒に
刀の動画を作っているのは、
ちょっと意外ですよね。
同じ記事では、
お父さんのことを
「その道50年の刀匠」と
紹介していました。
2020年の記事の時点での年数です。
日輪刀を「自分ひとりのものにしたい」
きっかけは、
HoyKeyさんが
『鬼滅の刃』のアニメを
大好きだったことでした。
Walkerplusの取材に、
刀鍛冶が日輪刀を再現した
という話は聞かなかったので、
「日輪刀を自分ひとりのものにしたい」
という気持ちで
お父さんに制作を頼んだ、
と話しています。
「多分断られるだろう」
と思っていたものの、
断られても動画としては面白い、
という計算もあったそうです。
当時は見てくれる人も少なく、
断られていたら
企画はそこで終わっていた、
とも振り返っています。
その頼みを映したのが、
2020年1月19日に公開された
シリーズの第1回です。
一方のお父さんは、
YouTubeのことは
最初は何もわからず、
息子が好きなものを撮って
流しているだけだと
思っていたといいます。
それが
「こんなに大騒ぎになるとは…」。
このひと言に、
当時の驚きがそのまま
出ている気がします。
冨岡義勇の刀を選んだ理由
たくさんある日輪刀の中から
選んだのは、
水柱・冨岡義勇の刀でした。
第1話から出てくる刀で、
お父さんには
「日本刀本来の美しさ」を
形にしてほしかった、
というのが理由です。
Walkerplusの記事は、
冨岡義勇の日輪刀を再現する動画を
2020年1月に公開してから、
チャンネルの登録者が
9.3万人まで伸びたと伝えています。
刀の完成までを振り返る総集編は、
2021年1月20日に公開されています。
HoyKeyさんによると、
再生回数がいちばん多かったのは
冨岡義勇の日輪刀を
分析した回でした。
2026年10月2日に
当サイトが測った時点でも、
チャンネルでいちばん再生された動画で、
約251万回です。
反響がいちばん大きかったのは、
制作をスタートした
3回目の動画だそうです。
その後は回を追うごとに伸び、
映画『無限列車編』の公開に合わせて
「爆発した感じ」
だったといいます。
刀鍛冶の目で見るアニメの刀
このチャンネルの面白さは、
アニメの刀を
刀鍛冶の目で見るところにあります。
たとえば我妻善逸の日輪刀について、
お父さんは
アニメの1シーンに
柾目肌(まさめはだ)が
はっきり描かれていたと
指摘しています。
刀鍛冶が見れば気づくけれど、
一般の人が見ても
まったくわからない部分まで
丁寧に描いている、
という見立てでした。
逆に、
曲がった刀は「ちょっとできない」、
宇髄天元の鉈のような刃は
包丁を作る人のほうが上手だ、
と率直に話しているのも
職人らしいところです。
刀鍛冶の仕事だけで
生計を立てられるのは
全国で30人程度と言われている、
ともお父さんは話していました。
若い人が離れていっているのが
実情なのだそうです。
それだけに、
HoyKeyさんの日輪刀の動画で
若い人が日本刀に
興味を持ってくれたら、
とお父さんは語っていました。
後継者を育てる難しさについても、
修行に5年かかり、
その間は収入がない、
と話しています。
2026年は古民家の刀を見る
Real Soundの2026年1月の記事は、
バイクで日本を旅する
YouTuberのこつぶちゃんねるが、
「HoyKey 一刀両断TV」と
コラボした動画を紹介しています。
築100年の古民家を片付けていて
見つかった刀を、
一刀両断TVのもとへ
持ち込んだ回です。
3振とも脇差で、
小柄には
「井上真改」の銘があったとのこと。
チャンネルで「刀鍛G」と
呼ばれているお父さんは、
「これは私もほしい」と
話していたそうです。
2020年の日輪刀から6年がたっても、
刀を見て語る父と、
その隣にいる息子という形は
変わっていないようです。
まとめ
HoyKey 一刀両断TVは、
投稿主のHoyKeyさんが
刀鍛冶のお父さんと
日本刀を伝えるチャンネルです。
2026年10月2日に
当サイトが測った数字では、
YouTubeの登録者は18.8万人。
2020年12月の記事にあった
9.3万人のおよそ2倍です。
2026年9月にも
新しい動画を公開していました。
「継がせる気持ちはありません」
という父と、
継ぐつもりのなかった息子。
それでも、
日輪刀を頼んだひと言から、
父の仕事を
いちばん近くで見せる役目を
息子が引き受けることになりました。
刀鍛冶の仕事を残す方法は、
弟子を取ることだけでは
ないのかもしれません。



















