YouTuberが世間に
認知されるようになってから、
UUUMやVAZといった
YouTuberの事務所の名前も
有名になってきました。
今では電車の広告やテレビにも
頻繁に登場するようになった
YouTuberは、芸能人と
同意義なのでしょうか。
そもそもYouTuber事務所って何?
クリエイターは事務所の社員なの?
考えてみると様々な疑問が浮かんで
くるものの、事務所が一体何なのかを
知る人は少ない筈です。
この記事では
「YouTube事務所とは一体何なのか」
たくさん存在する事務所にはそれぞれ
「どんな特徴があるのか」
また事務所で働いている方達が
「どんな仕事に従事しているのか」
を解説していきたいと思います。
推してるYouTuberが所属している
事務所について知りたい方も、
YouTuberとしてこらから事務所への
所属を考えている方も、
ご参考にどうぞ!
※2019年2月現在、公開されている
企業情報を元に執筆しています。
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目次
YouTube事務所って何?MCNの意味、仕組みとは
YouTuber事務所というのは、
芸能事務所ではありません。
クリエイターは事務所に
所属しているという表現を
しますが、雇用されていたり
働いている訳ではないんです。
YouTuber事務所の正式名称は
MCN(マルチチャンネルネットワーク)
です。
MCNはYouTube(Google)が用意している
収益形態・ビジネス形態の
サービス名でもあります。
Googleがクリエイター向けに
提示しているMCNの概要は以下です。
マルチチャンネル ネットワーク
(MCN)とは、複数の YouTube
チャンネルと提携し、視聴者の開拓、
コンテンツのプログラミング、
クリエイターのコラボレーション、
デジタル著作権管理、収益化、
営業などを含むサービスを提供する
サードパーティ サービス
プロバイダです。
出典:https://support.google.com/youtube/answer/2737059?hl=ja
なんだか難しい言葉が多くて分かりづらいですね…
通常、一個人がYouTuberを
始めようとすると、
YouTubeに動画をアップロードし、
YouTubeが規定した条件を満たすと、
広告収入(アドセンス)が発生します。
趣味の範囲で動画をアップロード
していればこの方法でも
問題ありませんが、ビジネスとして
生活がかかっている場合、
また動画がバズり多大な利益が
発生した際の税務処理などは
個人の手に負えない場合もあります。
そこでYouTubeが提案したのが
MCNという仕組みです。
出典:http://vinternet.double-clutch.tech/onlinevideo/youtubemcn
MCNはYouTube(Google)と
クリエイターの中間に入り、
収益の管理や企業への営業活動、
動画作成のサポートや法務処理などの
手助けを行います。
こうすることによって、一個人では
手に負えなかった企業への営業力や
信用力を得て、より大きな
YouTube活動へ繋いでいけるという
わけですね!
YouTube事務所には所属した方が良いの?役割と仕事について
YouTuber事務所やMCNに所属すると
クリエイターにはどのような
メリットが発生するのでしょうか。
クリエイターには、
先ほどもご説明した以下のような
利点があります。
- MCN(企業)が表に立つ事で、
個人で得るのが難しい社会的
信用が得られる。 - 企業への営業活動を専門部隊が
行うため、動画作成に集中できる。 - 収益の分配や利益の管理を
企業が行ってくれる。 - スケジュール管理や動画撮影の
サポートなど、マネージャーや
アシスタントとしての人材を
提供してくれる。 - 技術面や法律面に関して、
MCNの専任者がアドバイス、
チェックできる。 - クリエイター同士の橋渡しを行い
合同イベントやコラボ企画が
行いやすくなる。 - グッズ販売やファンクラブ化など
ビジネスモデルやナレッジを
提供してもらえる。
事務所によってはYouTubeJapanと
連携を取っている為、新しい規約や
サービス開始時にGoogleの
問い合わせ窓口が広くなっていたり、
サポートが受けやすくなっていたり
するようです。
チャンネル登録者数が多く、
大きな収益を得ているYouTuberほど、
MCNに所属するメリットは
大きくなっていきます。
メリットだけ見れば、クリエイターは
全員MCNに所属した方が良いように
見えます。
しかし、中にはMCNに所属せず個人で
活動を続けているYouTuberも
いるのです。
それは何故なのでしょうか?
YouTuberが一般に認知された事により
MCNにも一定の特色や個性が
生まれてきました。
何よりMCNは企業活動をしている
会社の為、必ず利益・収益を
得なければならないという
制約が発生します。
- チャンネル登録者数が少ないなど、
利益にならないYouTuberは
所属ができない - MCNから依頼された企業の宣伝、
商品紹介、イベント広報などに
参加しなければならない - YouTube(Google)から発生した
収益の一部をMCNが徴収する
どの事務所も、クリエイターが得る
収益の10~30%程はMCNの利益とする
ことが契約条件に含まれているようです。
※ただしトップクリエイターになると
専用の契約を行うのでMCNの利益が
0%という場合もあります。
MCNに所属することで、
Googleから得る収益が少し減る代わりに、
企業のサポートが受けられるという
ことですね。
どのYouTube事務所がオススメ?事務所別のメリットとは
MCNは世界に無数に存在しています。
MCNというとYouTuberが所属する
事務所というイメージかと思いますが、
自社製品や広告の動画配信を
行っている企業もMCNの仕組みを
利用しているからです。
世界規模で有名なMCNは
「vevo」「BroadbandTV」といった
企業となるのですが、
日本ではあまり耳馴染みが
ありませんよね…
今回は日本で動画クリエイターの
支援を行っているMCNを中心に
事務所別の特色とメリットを
ご紹介したいと思います!
(2019年2月現在)
UUUM
企業名 | UUUM(ウーム)株式会社 |
ウェブサイト | https://www.uuum.jp/ |
設立日 | 2013年6月 |
資本金 | 6億3千万円 |
住所 | 六本木ヒルズ森タワー 37階 |
日本で一番大きなMCNで、
唯一上場している株式会社です。
HIKAKINさんやフィッシャーズさん、
はじめしゃちょーさんなど
日本トップクリエイターが
所属しています。
クリエイターとして活動の幅が
広がってくると、後述の
UUUMネットワークからUUUMに
昇格して所属が変わる仕組みの
ようです。
基本的に収益の20%をMCNが得る
契約となりますが、
トップクリエイターには専用の契約が
用意されます。
UUUMネットワーク
企業名 | UUUM(ウーム)株式会社 |
ウェブサイト | https://creators.uuum.jp/user/signin |
設立日 | 2013年6月 |
資本金 | 6億3千万円 |
住所 | 六本木ヒルズ森タワー 37階 |
UUUMへの所属を希望する
クリエイターが誰でも応募でき、
所属することができるMCNです。
5,000円以上の収益が発生すると、
手数料として月額500円をMCNに支払う
必要があります。
代わりにUUUMクリエイターの
セミナーや音楽、映像素材の
提供などのサポートを受けられます。
現在はYouTuberだけでなく、
インスタグラマーの登録も受け付けており、
有名インフルエンサーとなるための
登竜門といえるのではないでしょうか。
GENESIS ONE
企業名 | 株式会社GENESIS ONE (2020年現在、休眠中) |
ウェブサイト | 休眠中 |
設立日 | 2012年7月- 2018年12月(営業停止) |
資本金 | 1億円 |
住所 | 東京都新宿区西新宿 |
ワタナベマホトさん
(カイワレハンマー)、東海オンエア、
へきトラハウスなどが所属していた
事務所です。
上記のクリエイター達は全員、
収益面の不満やサポート不足を理由に
退所・他事務所へ移籍しており、
2018年12月に全てのクリエイターが
居なくなってしまいました。
詳細は以下の記事にまとめています。
ファンクラブであるGO NETや
グッズ販売サイトは閉鎖しており、
2020年現在、GENESIS ONE自体も
運営が停止し休眠状態となります。
その為、新しいクリエイターの募集は
行っていないようです。
VAZ
企業名 | 株式会社VAZ |
ウェブサイト | https://vaz.co.jp/ |
設立日 | 2015年7月 |
資本金 | 1億6千万円 |
住所 | 渋谷区神宮前 Daiwa青山ビル 4階 |
VAZといえばヒカルさんが代表として
認識されがちですが、2018年11月から
ヒカルさんはVAZの所属では
なくなったようです。
YouTuberだけではなく、
インスタグラマーやTwitterなど、
広域なインフルエンサーを対象に
サポートを行っています。
VAZRIDEなどの合同イベントも
行っており、日本で第二位のMCNです。
Nextstage
出典:https://vaznextstage.peatix.com/
企業名 | 株式会社VAZ |
ウェブサイト | https://vaz.co.jp/ |
設立日 | 2016年11月- 2017年9月 |
資本金 | 1億6千万円 |
住所 | 渋谷区神宮前 |
2016年にVAZからヒカルさん、
ラファエルさん、禁断ボーイズ、
怪盗ピンキーさんが
独立させたMCNです。
運営会社はVAZとなります。
Nextstageが広告案件を受けた
フィンテックサービス
(個人に対する株投資のような
サービス)VALUにおいて、
クリエイターが詐欺罪に抵触
しかねない売り抜きを行った事により
炎上、2017年9月に解散しました。
E-DGE
企業名 | 株式会社BitStar |
ウェブサイト | https://e-dge.co.jp/ |
設立日 | 2014年07月 |
資本金 | 4億7千万 |
住所 | 東京都渋谷区渋谷 |
ジョーブログさんやデカキンさん、
よききさんが所属するMCNです。
こちらもYouTuberのみという
訳ではなく、事業内容としては
インフルエンサーマーケティングや
広告業を主にしている会社です。
事業規模としてはVAZよりも大きく、
ゲーム実況者やキッズチャンネルも
取り扱う安定した事務所であると
言えます。
収益の何%を取得しているのか
公開されていませんが、YouTuberに
とどまらずタレント業へ繋げたい方
向けのMCNです。
siLVer
事業名? | Chill Out Works (2019年9月現在、閉鎖) |
ウェブサイト | http://chilloutworks.info/ |
設立日 | 2017年-2019年(閉鎖) |
資本金 | 不明 |
住所 | 東京都港区南青山 |
チョコレートスモーカーズやノーブランドが
所属していたMCNです。
過激系なYouTuberが所属し、
2017年にできた比較的新しい事務所
であるものの、資本金や代表の名前が
明かされていません。
株式会社G-KIT
(https://www.g-kit.co.jp/)と
所在が同じであることから、G-KITの
事業の一部だったのかもしれません。
現在は新規のクリエイターを
募集していないようです。
(2019年8月サイト閉鎖を確認)
Kiii
出典:https://twitter.com/kiiiofficial
企業名 | 株式会社Kiii |
ウェブサイト | https://kiii.co.jp/ |
設立日 | 2017年6月 |
資本金 | 3千万円 |
住所 | 東京都目黒区青葉台住友不動産青葉台タワー2F |
へきトラハウスやブライアンさん、
しばなんチャンネルが所属する
MCNです。
YouTuberの支援事業がメインで、
UUUMほど規約やコンプライアンスが
厳しくありません。
比較的新しい事務所ですが、
チャンネル登録者数100万人を超える
クリエイターも所属していますので、
事務所としては安定して
運営されているようです。
YouTube事務所の社員はどんな仕事をしてるの?
YouTuber事務所により
「インフルエンサー事業」
「マーケティング事業」など、
不明瞭な横文字事業を掲げている
ことも多く、実際どんな仕事を
しているのかわかりづらいですよね。
事務所により取り扱っている
サービスが違うこともありますが、
UUUMを例にYouTuber事務所の社員が
行っている仕事をご紹介します。
- マーケティング・営業活動
クリエイターに斡旋する企業案件を
取得する広告事業です。広告を出したい企業さんへの
営業活動や窓口を行います。
- マネージャー・アシスタント
クリエイターのスケジュール管理など
マネジメントや、動画撮影の
アシスタントを行います。HIKAKINさんは
2人のアシスタントがついていることを
自ら公表しており、
東海オンエアはマネージャーさんを
動画のネタにも使っています。
- 開発・エンジニアリング業務
クリエイターのアプリやウェブでの
広報活動を行います。
実はUUUMは開発ブログも
やっているんですよ。
- 法務・経理・庶務
クリエイターに支払う収益の計算や振込、
動画内容のコンプライアンスの
チェックや炎上への対処など…
一般的な企業が行う庶務も
もちろん行っています。スポンサードリンク
まとめ
日本の有名なMCNについて
ご紹介してきましたが、
聞いたことのある事務所も
あったのではありませんか?
VAZやGENESIS ONEの炎上事件から、
UUUM一強時代とも言われるように
なった昨今、数々のクリエイターを
抱える事務所も大変ですよね。
UUUMのように上場している
事務所もありますが、
代表名や資本金すら明かしていない
事務所もあります。
ヒカルさん、ラファエルさんなど
横の繋がりを見ると、
VAZ、siLVer、Kiiiは運営元が同じ、
または系列会社などの
繋がりがあるようです。
これからMCN所属を目指す皆さまは、
契約条件や収益面のみでなく、
自分が所属する企業や過去起きた
事件などを調べた上、
選定することが大事です。
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