
スウェーデンから来たモデルが、
東京の空き家を買って
自分の手で直している。
そんな動画を見かけた方も
いるのではないでしょうか?
チャンネルの名前は
ANTON IN JAPAN
(アントン・イン・ジャパン)です。
英語の動画が中心で、
登録者は2026年10月31日の
時点で72万7,000人でした。
「どんな人なの?」
「家はいくらで買ったの?」
「結婚しているの?」
気になっている方も
多いのではないでしょうか。
そこで今回は、本人の動画の
説明欄と字幕、
国内外の取材記事を調べてみました。
登録者や再生回数の数字は、
当サイトが
YouTubeのAPIで測った値です。
動画の中身は字幕で確かめていて、
英語の字幕は
当サイトが訳しています。
アントン・ウォルマンとは?出身や経歴は
名前はAnton Wormannと
書きます。
片仮名は、本人の会社が使う
「アントン・ウォルマン」のほか、
「ウォールマン」「ヴォルマン」と
書く媒体もあります。
出身はスウェーデンの
ストックホルムです。
OCEANSの本人の連載の紹介では
1992年生まれとなっています。
ただ、媒体に載る年齢は揃っておらず、
本人の発言でも確かめられませんでした。
育ったのは、ストックホルム郊外の
1909年築の家です。
両親が直しながら住んでいた家で、
不動産の転売をしていた父親を見て、
DIYを身につけたそうです。
モデルの仕事は19歳から始めました。
本人の連載によると、
2013年から2年間は
グッチの専属モデルで、
ニューヨークにも2年住んでいます。
日本との縁も仕事でした。
2023年5月の動画によると、
2015年にモデルとして2か月滞在し、
2017年にも2か月の契約で
戻ってきています。
移住は2018年の末です。
本人が2021年7月の動画の説明欄に
そう書いていて、
東京都の公式サイトも同じでした。
2019年と書く媒体もありますが、
ここは本人の言葉に合わせています。
2026年10月31日の時点で、
東京を拠点に活動していて、
日本の事務所は
ボン イマージュです。
なぜ家を買った?外国人お断りの部屋探し
家の話の多くは、2026年8月21日の
「Every Renovation
I've Done in Japan」で
語られています。
58分かけて、7年間の物件を
順に振り返る動画です。
ここから先の家の話は、
断りがなければこの動画によります。
移住してから最初の9か月は、
シェアハウスで暮らしていました。
問題は、自分の部屋を
探し始めたときに起きます。
「外国人は借りられない」という
壁にぶつかったのです。
本人は、初期費用の高さにも
嫌気が差したと話しています。
Business Insider Japan
にも、
収入があり確定申告もしているのに
入居を断られ続けた、とあります。
今の不動産の仕事にも、
この経験がつながっているようです。
転機は友人の一言でした。
「買ってしまえばいいのでは?」と
言われて物件を見て回り、
7〜10軒ほど見たところで
最初の部屋を決めています。
あの壁が無ければ、今の活動も
無かったかもしれませんね。
三軒茶屋の家は1軒ではない。手に入れた順に整理
「三軒茶屋の古民家の人」と
覚えている方もいるかもしれません。
実は、三軒茶屋の周りだけで
少なくとも物件が4つ出てきます。
1つ目は、渋谷と三軒茶屋の間にある
39㎡の中古マンションです。
2019年に購入しました。
OCEANSの連載では、
購入1400万円、改装150万円です。
壁を壊して出た廃材の
捨て方が分からず、
ネットで助けを求めた結果、
約16万円かかったそうです。
今なら500ドルほどの仕事だ、と
振り返っていました。
2つ目は、2020年に買った戸建です。
年末年始に来日した父親と、
地元の不動産屋の案内で
荒れた家を5軒見て回り、
その1軒目が頭から離れなくなりました。
鍵を受け取ったのは、
コロナで街が止まる1週間ほど前です。
2階で寝泊まりしながら
半年かけて直し、
パートナーと暮らす家になりました。
今の宿、Sangenjaya Villaが
この家です。
OCEANSでは購入2000万円でした。
本人は4年ほど後に退去し、
家を解体して作り直しています。
解体してみると、柱どうしが
つながっていない箇所もあったそうです。
工事は13か月かかり、
構造の補強だけで予算の
25〜30%を使ったと話していました。
3つ目が、いちばん知られている
Sangenjaya Houseです。
公式サイトでは1936年築で、
「築86年」の記事はこの家を
2022年に買った時点の数え方でしょう。
隣で工事をしていたときに、
通りかかった持ち主へ
「買えますか?」と尋ねたそうです。
返事は「本当にこんなボロ家を?」でした。
購入できたのは15か月後です。
登記上は34㎡の平屋で、
再建築もできない家でした。
購入額は記事によって割れています。
CNBCは書類を確認したとして
手数料を除いて約800万円、
SUUMOジャーナルとOCEANSは
約1000万円です。
差の理由は確かめられませんでした。
工事ではシロアリが待っていました。
解体のあと現場に戻ると、
柱に跡があり、中は空洞でした。
頼んだ年配の大工さんは
1か月かけても進まず、
入院してしまいます。
別の大工さんのチームが2週間で
柱と梁を替え、家の傾きを直しました。
ここだけで約200万円です。
床下にもコンクリートを入れて、
全体では約6万ドル、
約1年の工事になりました。
この大工さんとは今も
月に1、2回会うそうで、
大きな出会いだったのでしょうね。
4つ目の
Sangenjaya Museumは
買った家ではありません。
持ち主が自治体に相談して
空き家の改修会社が直した隣家を、
借りて仕上げています。
ほかに、
Wakabayashi Park Houseも
公式の宿に並んでいますが、
買ったのは本人の不動産の先輩で、
改修を任された家だそうです。
宿の収入はいくら?媒体が伝えた数字
お金の話は、時点つきで
読んだほうがよさそうです。
Japandi Housesという名前で
宿を運営していて、
2026年10月31日の時点で
公式サイトには6軒が載っています。
2024年10月のCNBCは、
Sangenjaya Houseの
賃料収入を
月に約1万1,000ドルと伝えました。
これも書類を確認した値です。
2026年7月の
Business Insider Japanでは、
改装費約800万円を
約半年で回収したとあります。
表面の利回りは100%以上でした。
ただ、本人は同じ記事で、
自分の無償の労働を時給に換算すると
実質は40〜50%だと話しています。
1年で1000時間以上
働いての数字なので、
真似しやすい話ではなさそうですね。
中野の家は売却、千葉の農家は「いちばんの失敗」
中野の家は、2024年に手がけました。
本人の言葉では約2000万円で買い、
改装に800万〜1000万円です。
OCEANSの値は購入1700万円、
改装700万円で、少し違います。
難しかったのは構造ではなく、
雨漏りでした。
屋根を丸ごとやり直し、
床下にもコンクリートを入れています。
この家は、2026年8月の動画で
売却したと明かしました。
自分で手がけた戸建を売るのは
これが初めてで、
「少し痛かった」と話しています。
一方、本人が「これまでで
いちばんの失敗」と呼ぶのが、
千葉県九十九里の農家です。
Newsweekによると、2024年夏に
約1万5,000ドルで買った、
11部屋・250㎡の家でした。
築120〜130年の家で、
片付けだけで3〜4週間かかりました。
雨漏りは直したものの、
お金も時間も足りず、
東京の工事を優先して止まります。
その後は別の家の工事の
倉庫に使っていましたが、
そこで空き巣に入られました。
工具のほか、玄関の屋根まで
持ち去られたそうです。
結局、隣の土地を開発する
地元の不動産会社に売却しました。
家は解体されて更地になり、
本人は少し利益が出たと認めています。
それでも「敗北のように感じた」と
語っていました。
利益より、家を残せなかったことが
心に残っているのでしょうね。
本人がこの話の結論にしているのは、
安さに飛びつかず、
小さく始めることでした。
滝の家はいくら?Japandi Waterfall House
その農家の工事が止まっていた頃、
同じ仲介の人から声がかかります。
千葉県大多喜町の、粟又の滝の近くに
建つ家でした。
本人は400万円の家と呼んでいます。
2025年7月8日の初回の動画は、
長尺の動画の中でも特に見られていて、
2026年10月31日の時点で
約27.6万回でした。
工事は2025年7月に本格化し、
週に1〜3回、東京から片道80分ほど
通う生活が1年続きました。
家まで坂を上り下りして
資材を運ぶのが、
いちばん大変だったそうです。
2026年8月の時点では、
電気の工事の予定が6月から
8月、9月、10月と延びていました。
都会とは時間の流れが違う、と
本人は受け止めています。
2026年10月30日の動画では、
最初の宿泊客を迎えたと報告しました。
連休の予約は台風で受けられず、
そのあとの依頼で最初のお客さんを
迎えられたようです。
英語の動画はなぜ始めた?最初の反響は
動画の発信は、日本語が先でした。
アントンチャンネルは
2021年2月の開設で、
登録者は2026年10月31日の時点で
12万5,000人です。
最後の投稿は2024年7月12日でした。
2021年5月には、
同じスウェーデン生まれの
村雨辰剛さんと
筋トレの動画も出しています。
英語のANTON IN JAPANの
開設は2023年3月23日です。
Sangenjaya Houseの完成後に
気持ちが空っぽになり、
友人や家族に見せるために
始めたと話していました。
ところが、最初の2本が
わずか数週間で5000万回ほど
見られたそうです。
「もう日本語で作るのはやめよう」と
思ったほどの反響でした。
本人にも予想外だったのでしょうね。
YouTubeの最多再生は、
2023年4月のショート動画
「Japan has a huge
problem..」で、
2026年10月31日の時点で
約4,231万回です。
同じ日の時点で、チャンネルは
全体で689本、
総再生は約2億278万回でした。
結婚している?本人が話した婚約
気になる結婚の話ですが、
本人の言葉で確かめられたのは、
2026年1月2日のQ&A動画までです。
視聴者の誤解に答える流れで、
婚約していると話していました。
2026年10月30日までに公開された、
それより後の動画は154本あり、
当サイトが字幕を確かめたのは
そのうち21本です。
その範囲では、結婚の話は
確認できませんでした。
少し肩透かしかもしれません。
会社と本、ヤンマーとの関係は
会社はANTON合同会社で、
本人の会社概要によると
2023年6月の設立です。
2026年8月の動画では、
不動産の仲介も始めたと話しています。
本は2023年11月9日に出した
『Free Houses in Japan』
です。
Amazonの書誌では
308ページの英語の本でした。
書名は「無料の家」と読めますが、
ここまでの家に無料のものはありません。
2025年12月には、ヤンマー建機の
初のグローバルブランドアンバサダーに
なりました。
発表によると、中野の幅800mmの通路で
小型のショベルを使ったのが
初期の協働だったそうです。
その後は同社の支援で
重機の免許も取っています。
チャンネルには「#PR」と付いた
ヤンマーの動画もあります。
2026年8月の動画の終わりで、
関わった家を数えて
「12、13軒かな」と言っていました。
その半分以上がこの2年の仕事で、
また田舎の家もやりたいそうです。
次に直すのがどんな家なのか、
気になってしまいますね。


















