
英語で日本の旅行案内を
続けているサイトが
japan-guide.comで、
そのYouTubeチャンネルが
今回のJapan Guide
(ジャパンガイド)です。
日本に来る外国人の
友人から「このサイトを
見ているよ」と聞いて、
名前を知った人も
いるかもしれませんね。
「japan-guide.com
運営会社」と
検索する人がいるように、
誰がやっているのかは
気になるところですよね。
調べてみると、答えは
1社では終わりませんでした。
そこで今回は、運営の形と
30年の歩み、動画の中身を
順に見ていきます。
数字は2026年10月31日に
当サイトがYouTubeの
APIで測った値です。
Japan Guideのプロフィール!
YouTubeの概要欄の
最初の1行は、こうです。
「Covering Japan
travel since 1996,
now with 7 humans
and 3 cats.」
1996年から日本の旅を
伝えてきて、いまは
人間7人と猫3匹で
やっている、という
自己紹介なんですね。
会社の紹介としては
かなり珍しい書き方で、
思わず笑ってしまいます。
チャンネルの開設は
2016年4月23日です。
国の設定は日本で、
2026年10月31日の時点で
登録者は33.2万人でした。
2026年10月31日の時点の
総再生回数は
4,161万回ほど、
公開中の動画は295本です。
いま見られる中で
いちばん古い動画は
2017年5月26日の6本で、
東京や京都、箱根などを
「Top 5 Things
to do」の
形で紹介しています。
サイトのほうは、
日本語の案内ページに
月間800万~1,000万PV、
180万~230万UUと
書かれていました。
ページに時点の記載は
無いので、いつの数字かは
分かりませんでしたが、
規模の大きさは
伝わってきますよね。
運営会社はジャパンガイド株式会社?エクスポート・ジャパン?
いちばん気になる
運営会社の話です。
先に結論を書くと、
創業者の会社と、
広告を扱う総代理店の
2社が関わっているようです。
まず創業者の側です。
2014年10月の政府広報は、
創業者のステファン・
シャウエッカーさんを
ジャパンガイド株式会社の
代表取締役と紹介しています。
復興庁の会議の資料にも
同じ社名と肩書が
載っていました。
国税庁の法人番号公表サイトでは、
群馬県藤岡市に
ジャパンガイド株式会社が
見つかります。
2026年10月31日の時点で
閉鎖の記録はありません。
もう1社が、大阪に本社を置く
エクスポート・ジャパン
株式会社です。
同社の沿革には、
2002年12月にジャパンガイドの
国内総代理店になった、と
書かれています。
公式の採用ページも
同社を「official
advertising sales
representative」、
つまり公式の広告販売の
代理と説明していました。
ややこしいのは、
同社のブログに
「弊社が運営する」という
言い方も出てくることです。
検索でエクスポート・ジャパンを
運営元と紹介する記事が
出てくるのは、
このあたりが理由かも
しれません。
ただ、少し肩透かしに
なるかもしれませんが、
確かめ切れない部分も
残りました。
英語の公式サイトの
Aboutや規約のページに
法人名の記載は無く、
藤岡市の法人が
いまのサイトの運営元だと
はっきり書いた資料は
見つかりませんでした。
社名と群馬県という
土地が重なるので、
同じ会社と考えるのが
自然だと思います。
両社の資本や契約の
関係も分かりません。
2016年の復興庁の資料では、
ジャパンガイド株式会社の
取締役として、
シャウエッカーさんの代理で
高岡謙二さんの名前が
出ています。
エクスポート・ジャパンの
代表取締役と同じ名前ですが、
同じ方かどうかは
確かめられませんでした。
1996年、バンクーバーで始まった趣味のサイト
始まりは会社ではなく、
個人の趣味でした。
シャウエッカーさんは
スイスのチューリッヒ育ちで、
カナダのバンクーバーで
勉強していたころに
日本に興味を持ちます。
先の政府広報によると、
英語学校で仲良くなった
日本人の同級生が
きっかけだったそうです。
公式のAboutページには
「This web site
exists since
July 2, 1996.」と
ありました。
つまり2026年の7月2日で
ちょうど30年です。
日本語の案内サイトでも
30周年の企画が
組まれていました。
サイトが育つにつれて
広告の収入が増え、
卒業後にカナダで1年
働いたあと、運営を本業に
すると決めました。
2003年には奥さまの故郷の
群馬県へ引っ越し、
サイトの運営も
日本へ移しています。
総代理店の契約が
その前の年に始まったことを
考えると、日本へ移る準備は
もう進んでいたのかも
しれませんね。
2008年には日本政府から
Yokoso! Japan大使、
いまのVisit Japan大使に
任命されました。
東日本大震災のあとの
東北を訪ねて報告する
「3.11 RECOVERY」も、
毎年の連載として
続けているそうです。
高崎の近くにある、猫のいる編集部
いまの拠点について、
採用ページには
こう書かれていました。
「We are located
near Takasaki City,
Gunma Prefecture,
and have several
office cats.」
群馬県の高崎市の近くで、
オフィスには猫が数匹いる
というわけです。
概要欄の「3 cats」は
冗談ではなかったんですね。
2014年の政府広報では、
シャウエッカーさん夫妻と
社員3人で全都道府県を
更新していました。
公式のAboutページに
名前が載っている人は
2026年10月31日の時点で
7人です。
編集長のシャウエッカーさんに、
ライターのレイナ・オンさん、
マット・エヴァンズさん、
カサンドラ・ロードさん、
ビデオグラファーの
シャルル・サバスさん、
トーマス・ロンランドさん、
エイミー・ガードナーさんです。
出身はスイス、シンガポール、
イギリス、フランス、
スウェーデン、オーストラリアと
ばらばらでした。
カサンドラさんは、
入社前は大きなチームだと
思っていたそうで、
インタビューでは
少人数に驚いたと
話しています。
外から見ると、たしかに
数十人の編集部を
想像してしまいますよね。
再生が最も多いのは初めての日本旅行の動画
2026年10月31日の時点で
再生回数が最も多いのは、
2019年3月の
「15 Tips for
First-Time
Travellers to Japan」
です。
559万回を超えていました。
成田に着いて東京から
京都へ向かう人に向けて、
鉄道のパスの受け取りや
新幹線の予約を
説明している動画です。
古くなった部分は、
説明欄に後から
eSIMやICカードの
追記を足していました。
サイトを更新し続けてきた
運営らしいやり方だな、
と感じます。
その後継にあたるのが、
2026年1月の
「How to Plan Your
First Trip to Japan
- 2026 Edition」です。
日本語サイトの解説によると、
2019年版は東京から
京都・大阪を巡る
ゴールデンルートを
王道として勧めていました。
2026年版は混雑を
避ける行程を提案して、
Japan Rail Passも
必須の扱いから
計算して確かめる形に
変わったそうです。
同じ「初めての日本」でも、
7年でこれだけ助言が
変わるのは面白いですよね。
富山県の動画は広告の事例だった
再生回数の2番手は、
2017年9月の
「The Best Places
in Toyama」です。
2026年10月31日の時点で
239万回でした。
黒部峡谷や相倉の合掌造り、
立山黒部アルペンルートを
巡る内容で、説明欄には
レイナ・オンさんの出演と
シャウエッカーさんの
プロデュースが載っています。
実はこの動画、
エクスポート・ジャパンの事例では
動画広告の過去の事例として
「富山県様」の名前で
紹介されていました。
自治体が依頼し、
ジャパンガイドの
スタッフが取材して作る、
という形のようです。
2026年の動画でも、
説明欄に協力先を
明記したものが
少なくとも4本ありました。
相手は福井市、JR西日本、
小田急電鉄、新潟市です。
一方で日本語の案内ページには、
コンテンツはすべて専属の
外国人記者が独自に
取材していて、一部の
記事広告を除くと
書かれていました。
旅行者に役立つ案内と、
地域の宣伝を
同じチャンネルで両立させる。
総代理店の出番は
ここにあるのでしょう。
2026年は短い動画が一気に増えた
年ごとの本数を数えると、
2026年に大きな変化が
ありました。
2025年に公開された動画は
26本でしたが、
2026年は10月29日までで
117本に増えています。
そのうち3分以下の動画が
100本でした。
2025年の3分以下は
5本だけです。
月別では4月の34本、
3月の20本が目立ちます。
2026年の10月29日までの
公開分では、題名に桜や紅葉の
語が入った動画が34本あり、
「Autumn colors
in Nikko, October
08, 2026」のように
日付まで入れた
短い便りが並んでいました。
見ごろは数日で変わるので、
旅行の直前に見る人には
ありがたいはずです。
サイトで続けてきた
最新の案内を、そのまま
短い動画に移した
形と言えそうですね。
30年前のカナダの
趣味のページが、
いまは群馬の小さな編集部から
その時期の紅葉を届けています。



















