
家の中を歩きながら、
設計した本人が
間取りを解説していく。
そんな動画を
見たことはないでしょうか。
「ルームツアー」と
呼ばれるジャンルですね。
今回ご紹介するのは、
愛知県小牧市にある
設計事務所のチャンネルです。
名前は
「ホームランディック
一級建築士事務所」。
登録者は17.2万人、
動画は364本あります。
ただ、この名前は
会社の名前であって、
人の名前ではありません。
動画に出て解説している
のは、伊岐見恭子さんです。
読みは
「いきみ きょうこ」。
株式会社ホームランディック
一級建築士事務所の
代表取締役社長です。
今回は伊岐見さんの
経歴とチャンネルの数字を、
自社サイト・本人の発信・
第三者の取材記事から
まとめました。
数字はすべて
2026年8月22日に
YouTube Data APIで
測り直したものを
使っています。
伊岐見恭子とは?ホームランディック一級建築士事務所の代表取締役社長
氏名:伊岐見恭子
(いきみ きょうこ)
生年:1983年
出身:愛知県
肩書:代表取締役社長
正式な商号は
「株式会社ホームランディック
一級建築士事務所」です。
少し長いので、以下では
「ホームランディック」と
書きますね。
肩書の裏取りは
自社の2ページで
できています。
まず
企業情報のページ
の会社概要です。
「代表」の欄が
「伊岐見 恭子」に
なっていました。
同じページの沿革には、
2020年6月の出来事として
こう書かれています。
「代表取締役社長に
伊岐見恭子就任」
もうひとつは
採用サイト
です。
代表メッセージの末尾に
署名が入っていました。
「株式会社ホームランディック
一級建築士事務所
代表 伊岐見 恭子」
会社が自分の責任で
出しているページに、
社長として名前が
載っている形ですね。
ここは動かないところです。
一方で、YouTubeの
チャンネル概要欄には
個人名が1文字も
ありません。
会社の紹介だけです。
個人名が出てくるのは、
動画ごとの説明欄の
ほうでした。
そこには本人の
楽天ROOM
へのリンクがあります。
その楽天ROOMの
プロフィールには、
本人の言葉で
こう書かれていました。
「ホームランディック
一級建築士事務所の
伊岐見恭子です」
「You Tubeでルームツアーを
配信しています。」
会社名義のチャンネルでも、
本人が一人称で
「配信しています」と
書いている。
ここが決め手ですね。
「一級建築士」と紹介しているのは誰か
伊岐見さんを
「一級建築士」と
紹介している記述は
あります。
ただ、出どころは限られます。
ひとつは注文住宅会社の
タイコーアーキテクトが
公開している
対談ページ
です。
プロフィール欄に
「一級建築士の資格を
取得し、当社で自ら
設計を行っている」
とあります。
もうひとつは
社長名鑑
の特集記事で、
リード文がこうでした。
「代表取締役社長として、
そして一級建築士として、
同社をリードする
伊岐見恭子氏」
どちらも本人でも
自社でもない、
第三者の媒体です。
では自社はどう
書いているかというと、
企業情報の有資格者一覧は
「一級建築士 3名」と
人数だけを載せています。
氏名は出ていません。
採用サイトも
「資格保有者数 8名」で、
やはり誰が何を
持っているかは不明です。
楽天ROOMの
「ホームランディック
一級建築士事務所の
伊岐見恭子です」も、
これは会社名の一部ですね。
会社の名前に
「一級建築士事務所」が
入っていることと、
その人自身が一級建築士で
あることは別の話です。
登録年や登録番号も
見つかりませんでした。
ですので当サイトは
「第三者の2媒体が
そう紹介している」
という形で置いておきます。
年齢は?1983年生まれ、東京の財務コンサルから家業へ
生年は1983年です。
これは先ほどの
タイコーアーキテクトと
社長名鑑の2件が、
独立に書いています。
タイコーアーキテクトは
「1983年小牧市に生まれる」、
社長名鑑は
「1983年、愛知県生まれ」
という書き方でした。
生年月日までは
公表されていません。
ですので2026年8月時点で
42歳か43歳、と
幅を持たせておきますね。
誕生日を過ぎているか
どうかで1歳ずれます。
そこは確かめられません
でした。
経歴のほうは
社長名鑑の記事に
本人の言葉があります。
まず入り口はこうです。
「私は小学生の頃から
家業を継ぎたいという
思いがありました。」
そのうえで、すぐには
家業に入っていません。
「東京で財務コンサルを
経験後、愛媛の住宅会社に
就職しました。」
家づくりの会社ではなく、
まず財務から入っている
のが意外なところですね。
同じ記事のプロフィール欄は
「建築の修業をした後、
2011年に家業である
株式会社ホームランディックに
入社」となっています。
出身校までは
書かれていません。
学歴を書いた一次情報は
見つけられませんでした。
入社した2011年は、
自社の沿革でも
動きのあった年です。
「デザイン住宅部門
スタート」とあります。
社長名鑑の
「デザイン住宅部門を
立ち上げる」という記述と、
会社の沿革の年が
そろっていました。
「社長の娘だから…」1年間契約ゼロからの立て直し
入社してすぐが
順調だったわけでは
ないようです。
本人はこう振り返って
います。
「やはり『社長の娘だから…』
という周囲の視線を
感じたこともありましたね。」
さらに時期も
重なっていました。
「私が入社した頃は、
ちょうどリーマンショックの
影響で、契約が全く
とれない時期でした。」
「1年間契約がゼロだった
ことで、社内から
『一体何をしているんだ?』と
風当たりがきびしい状況が
続いたこともありました。」
家業を継ぐつもりで
入った会社で、
1年間ゼロというのは
相当こたえたのでは
ないでしょうか。
そこからやったことも
本人が挙げています。
「事務所を改装し、
広告物やホームページも
全てリニューアルして、
一貫性を持たせるように
したことです。」
デザインの方向を
そろえたうえで、
家そのものの中身も
変えていったようです。
「ひたすら『自分たちが
心から住みたい』と思える
性能とデザインを両立した
おうちづくりを続けました。」
社長に就任したのは
2020年6月。
入社から9年後です。
社長名鑑は
「2020年、事業継承し、
代表取締役社長に就任」
と書いています。
なお創業者について、
自社の沿革は
1991年3月の欄に
こう記しています。
「イキミ不動産の建築部門
として、『ホームランディック
一級建築士事務所』を
伊岐見淳が設立。」
そして対談のほうで
本人はこう話しています。
「立ち上げたのは
私の父です。」
この2つを並べると
つなげたくなりますが、
つないで書いた一次情報は
見つかりませんでした。
なので並べたままにします。
YouTubeを始めたきっかけはコロナ禍の集客低迷だった
チャンネルの開設は
2020年4月です。
社長就任の2か月前ですね。
自社の沿革の
「2020年 4月
YouTubeチャンネル開設」と、
APIが返す作成日
2020年4月28日が
そろっていました。
始めた理由は、
対談で本人が
はっきり話しています。
「もともとYouTubeを
始めたきっかけが、
やはりコロナ禍の集客低迷。」
声をかけられて
1本撮ってみた、
というのが最初でした。
「1本自社物件の
ルームツアー動画を
撮ってみると、動画再生回数の
伸びが意外に良くて
驚きました。」
ここからの一文が、
いちばんこの人らしい
ところでしょうね。
「最初は撮影がすごく
恥ずかしくて、今でも
そんなにノリノリでは
ないのですが、なんとか
続けていますね(笑)」
登録者17.2万人の
チャンネルの中の人が、
撮影は恥ずかしいと
言っている。
なかなか珍しいですね。
本数を増やす段になって、
自社の物件だけでは
足りなくなったそうです。
「今まで一緒に勉強してきた
友人の会社の物件で
ルームツアーを撮ってみよう、
というところから他社物件も
紹介させていただくように
なりました。」
実際、いまも動画の題名には
他社の名前がよく出てきます。
自社の家だけを
撮っているチャンネルでは
ありません。
ここは見るときに
気をつけたいところですね。
題名に出てくる会社名を
「伊岐見さんの会社」と
読まないほうがよさそうです。
登録者17.2万人・動画364本を実測!投稿は毎週土曜18時
当サイトが
2026年8月22日に
測り直した数字です。
登録者数:172,000人
動画本数:364本
総再生回数:51,557,501回
開設:2020年4月28日
直近の投稿:2026年8月22日
チャンネルのページ
に表示されている
「17.2万人」「364本」とも
一致していました。
割り算をすると
1本あたり約14.2万回です。
ただしこれは当サイトが
総再生を本数で割った
概算にすぎません。
投稿のペースは、
動画の説明欄に
本人側の記述があります。
「■毎週土曜日の18時に
新築ルームツアーを
UPします!」
これは実際そのとおりでした。
チャンネルのトップに
並んでいた93本を
当サイトで数えたところ、
81本が土曜日でした。
しかも93本中89本が
18時01分の投稿です。
かなりきっちり
運用されているようですね。
ただ、説明欄が触れて
いない曜日もありました。
残りのうち7本は水曜日で、
題名を見ると
別のシリーズのようです。
【一級建築士の沼る家学】
【家具の変態が提案】
といった名前が
付いていました。
ですので「週1本」と
書くと少し足りません。
土曜のルームツアーに、
水曜の別枠が乗る形と
考えられます。
説明欄には物件の
数値も載っています。
延床面積、土地面積、
UA値、C値、耐震等級。
そこまで書く作りですね。
登録者の伸びも、
記録が残っています。
沿革は
「2023年 5月
YouTubeチャンネル登録者数
10万人突破」。
社長名鑑の編集後記は
2024年12月時点で
「登録者数13万人を
超えている」としています。
そして当サイトの実測が
2026年8月で17.2万人。
矛盾なく積み上がって
いました。
設計のこだわりは「1階完結型」の間取りとSE構法
何を作っている人なのか、
というところも
本人の言葉で残っています。
社長名鑑では、
間取りの話をしています。
「とくに『1階完結型』の
間取りにおいては、弊社が
流行をリードしてきたという
自負があります。」
理由も具体的でした。
「弊社ではクローゼットを
1階に配置することで、
階段を登って洗濯した服を
運ぶ手間を省ける間取り
(動線)にしました。」
そのうえで、こう
まとめています。
「住む人、とくに女性目線で
間取りを設計できるのが、
弊社の強みだと思います。」
構造の話は
対談のほうにあります。
在来工法で耐震等級3を
やっていて、行き詰まった
という流れでした。
「その時にたまたま
SE構法に出会いました。
木造でも鉄骨造やRC造の
ような設計ができるし、
コストも鉄骨造やRC造に
比べて抑えられる」
断熱についても
数値で答えています。
「HEAT20のG2レベルですかね。
上を目指すことに越したことは
ないですが、コストパフォーマンスを
考えるとG2レベルぐらいが
ちょうど良いところなんじゃ
ないかなと私は思っています。」
チャンネルの概要欄も
同じ方向を向いている
ようです。
性能とデザインの
両立というところですね。
「私たちは、機能性と
デザイン性を両立させた
家づくりを通して、
お客様の本当に幸せな
暮らしをつくり続けます。」
会社の「年数」は情報源によって食い違っている
ひとつ、はっきり
できなかったことを
書いておきます。
ホームランディックが
何年の会社なのか、
書き方が割れています。
企業情報の会社概要は
「設立 1991年」。
沿革も1991年3月に
設立されたと
書いています。
ところが採用サイトの
「数字で見る」欄は
「創業 34年」で、
同じサイトの代表メッセージは
「地域で35年以上」でした。
さらに2022年の対談では、
本人が
「建築部門
『ホームランディック』が
今年で33年になります」
と話しています。
数え直すと、この3つは
同じ年に着地しません。
どれが正しいのかは
判断できませんでした。
理由も分かりません。
ですので当サイトは
会社概要の「1991年設立」
だけを使い、
年数の逆算はしません。
ちなみに不動産部門の
ほうは合っています。
対談の「イキミ不動産が
創業54年」は、沿革の
1968年3月と一致します。
会社の規模のほうは
そろっています。
資本金3,000万円、
拠点は小牧店と名古屋店の
2つです。
同じ「専門職 × YouTube」の人たち
当サイトには、
資格や現場を持つ人が
発信している記事が
いくつかあります。
家をつくる側でいちばん
近いのは
大工の正やん
さんでしょうね。
ただ立ち位置は違います。
正やんさんは現場で
手を動かす大工さんで、
伊岐見さんは設計して
会社を経営する側です。
同じ家でも役割が違いますね。
家業を継いだ経営者
という点なら、整備士の
モリモトシンヤ
さんが近いですね。
森本モータースの3代目です。
家を「買う側」から
見ている人もいます。
不動産Gメン滝島
さんと
棚田健大郎
さんです。
建てる側と買う側で、
読む人はけっこう
重なるかもしれません。
まとめ
伊岐見恭子さんについて
確かめられたことを
並べておきます。
・1983年、愛知県生まれ
・東京で財務コンサルを
経験後、愛媛の住宅会社へ
・2011年に家業へ入社
・2020年6月に社長就任
・YouTubeは2020年4月開設
・登録者17.2万人
・動画364本
・総再生5,155万回
・毎週土曜18時に投稿
一方、確かめられな
かったこともあります。
・生年月日(年のみ公表)
・出身校や学歴
・一級建築士の登録年と
登録番号
・会社の正確な創業年数
「伊岐見恭子」が
本名かどうかについても、
本名とも活動名とも
書いた一次情報は
ありませんでした。
年収や家族のことも、
公表されているものが
ありません。
ここは書かずに
おきますね。
コロナ禍で集客が落ちて、
恥ずかしがりながら
1本撮ってみたところから
17.2万人まで来た。
本業を持っている人の
YouTubeの始まり方として、
けっこう参考になる話
ではないでしょうか。
















