
「ASMR対決②」という、
35秒の卓球の動画が
あります。
2025年8月17日の投稿で、
2026年11月6日の時点で
7億回を超えて
再生されていました。
投稿したのは、
卓球YouTuberの
卓キチさんが運営する
「卓キチちゃんねる」です。
このチャンネルは
2018年2月に、
アマチュアの大会の
試合動画から始まりました。
そこから
卓球あるあるを経て、
いまは投稿の大半が
ショート動画になっています。
この記事では、
2026年11月6日時点の
公開動画5,036本すべてと
本人の概要欄、
卓球メディアの取材記事、
Tリーグの発表から、
チャンネルの変わり方を
年ごとにたどってみます。
登録者数や本数、
再生回数は、
2026年11月6日
午後11時50分ごろに
当サイトが測った値です。
卓キチちゃんねると中西淳さん(2026年11月6日時点)
卓キチちゃんねるの
ハンドルは
「@Takukichi」です。
2026年11月6日時点の登録者は
406万人、
動画は5,036本、
総再生回数は
53億3,034万回あまりでした。
チャンネルの開設は
2014年3月17日ですが、
2014年から2017年に
公開されている動画は
1本もありません。
公開されている最初の動画は
2018年2月15日に
上がっています。
卓キチさんの本名は
中西淳(なかにし・じゅん)さん。
卓球メディアRallysの取材記事と、
Tリーグ公式の発表が、
どちらも
1992年11月18日生まれ、
岡山県出身と
紹介しています。
2026年11月6日時点で
33歳、
11月18日の誕生日で
34歳になる計算です。
戦型は
右シェーク裏裏の
ドライブ型だそうです。
無名校の卓球部から、東京選手権の東京代表へ
チャンネルの概要欄には、
こんな一文があります。
「無名校出身&指導者なしで
学生時代は特に
戦績を残していませんが
東京選手権東京予選を突破して
東京代表になりました!」
卓球王国WEBの2021年5月21日付の記事は、
その学生時代に
触れています。
卓球を始めたのは
小学生のころ、
近所の公民館の
卓球教室でした。
中学の卓球部は
顧問の先生も
卓球経験者ではなく、
自己流で練習していたそうです。
学年で勉強の
トップ10に入ったら
卓球台とマシンを
買ってもらう約束をして、
本当に入ったという話も
載っていました。
それでも
中学時代の最高成績は
市の大会の
シングルスベスト64だったとのこと。
風向きが変わったのは
社会人になってからです。
Rallysの取材で本人は、
周りの練習時間が減る
社会人になってから
練習すれば勝てると考え、
「ほんとに勝てるように
なっていった」と
話しています。
概要欄の実績には、
2019年の東京選手権
東京代表(東京予選通過)に
「※初の全国大会」と
添えられています。
ほかにも
2022年の東京選手権
山梨代表、
2022年の全日本クラブ選手権
一般の部9位、
区民大会の優勝が
並んでいますね。
2018年2月に試合動画を始め、12月に会社を辞めた
Rallysの2021年7月7日の記事は、
編集長の山下大志さんが
書いた、
全3話の特集の第1話です。
それによると、
就職して東京に来て
4、5年目ごろに出た試合で、
対戦した卓球YouTuberから
試合動画を上げてよいかと
聞かれたのが
きっかけでした。
その動画の再生数が
伸びていくのを見て、
2018年2月から
自分でも試合動画を
上げ始めたそうです。
最初の投稿は
2018年2月15日の、
2017年の全国保健学生卓球大会の
決勝の試合動画です。
2018年の144本は
すべて通常の動画で、
題名には
「vs〇〇選手」という
試合の記録が並びます。
登録者1,000人は
2018年9月23日
(概要欄のマイルストーン)。
そして本人は
「2018年の12月に退職して、
そこからですね」と
語っています。
登録者1,000人から
3か月ほどでの
決断だったことになりますね。
同じ月の12月7日には
「東京選手権東京予選通過・
100週連続大会出場・
登録数1500人突破記念動画」
という題の
チャンネル紹介も
上がっていました。
収入について、
2021年7月の取材の時点で
「会社員時代の
4、5倍くらいには
なってるんじゃないですかね」
と答えています。
「地域によって違う卓球」で、エンタメ寄りへ
同じ第1話で本人は、
2019年5月に出した
あるある系の動画が
「いきなり20万再生ぐらいに
伸びました」と
振り返っています。
それが
「地域によって違う卓球」
(56秒)です。
2026年11月6日時点の再生は
28万回あまりでした。
ここから
似た動画をたくさん作り、
「エンタメ系主体に
移行しました」とのこと。
第2話(2021年7月8日)では、
企画の作り方を
こう話しています。
「一般的に出回っている
エンタメ企画と卓球を
掛け合わせると
面白い企画が生まれる」。
自分の企画の
8割くらいは
その掛け合わせだそうです。
狙っているのは
卓球初心者や、
卓球を知らない人。
エンタメ系は一般層、
試合や技術の動画は
卓球をやっている人、
と分けていると
話していました。
2021年1月末から、ショートが7割に
当サイトは、
2026年11月6日時点の
公開動画5,036本すべての
投稿日と区分を調べました。
YouTubeが
ショートに分類している
動画を、
日本時間の年ごとに
数えています。
2018年と2019年は
ショートが0本、
2020年も1本だけでした。
それが2021年には
842本のうち589本、
およそ7割になります。
切り替わった時期は
はっきりしています。
2本目のショート
「誰も返せない
卓球の必殺サーブ集」が
2021年1月27日。
翌28日には
夕方4時から夜10時までに、
1時間から30分おきに
ショートが9本並びました。
このひと月で、
チャンネルの形が
大きく変わったと
言えそうです。
その後も
2022年は71%、
2023年は73%、
2024年は821本のうち
729本で89%と、
ショートの割合は
上がっていきます。
2025年は559本で、
ショートは87%でした。
本数は前の年より
減っていますが、
尺が1分を超える
動画が増えています。
1分を超え3分までの動画は
2024年の31本から、
2025年は316本に
なっていました。
再生の96.5%がショート(2026年11月6日時点)。上位にはASMRの題名が並ぶ
再生回数のほうは、
もっと偏っています。
ショート3,230本の再生を
足すと、
全動画の再生合計の
96.5%になりました
(2026年11月6日時点)。
2026年11月6日時点で、
いちばん見られているのが
冒頭の「ASMR対決②」で、
7億回を超えています。
2位が2025年12月の
「協力ASMR」(10秒)で
3億7,618万回、
3位が2024年5月の
「スマッシュBINGO」で
3億457万回でした。
同じ時点の
上位5本のうち4本は、
題名に
「ASMR」が入っています。
ASMRと名の付く動画は
2020年5月の
「【ASMR】卓球の打球音を
楽しむ動画」からあります。
2026年11月6日時点で、
題名にASMRが入る動画は、
大文字・小文字や
全角・半角を区別せずに数えて
104本ありました。
投稿年で分けると、
2026年11月6日時点で、
2025年に投稿した動画だけで
再生合計の45%を
占めています。
登録者のほうも、
Tリーグが2025年2月の
発表で書いた
「229万人以上」から、
2026年11月6日時点の
406万人まで
増えたことになりますね。
Tリーグの発表は
コラボの相手側のものなので、
「229万人以上」は
2025年2月時点の
Tリーグ側の紹介として
読むのがよさそうです。
Rallysの第3話(2021年7月9日)で本人は、
1、2か月
投稿の間隔が空くと
ファンが離れていく、
という自分なりの
データがあると
話していました。
伸びない時期は、
卓球界全体が
盛り上がっているかを
まず確かめる。
全体が伸びていなければ
割り切る。
「続けるコツは
諦めることです」
という言葉は、
この第3話の題にもなっています。
神巧也選手、吉村真晴選手、そしてTリーグとのコラボ
プロ選手との動画も
続いています。
2020年10月23日には
「世界一のサーブ!
神巧也選手(T.T彩たま)
vs 卓キチ ガチ対決!」。
概要欄によると、
T.T彩たまの
坂本竜介監督に
誘われてのコラボでした。
2021年9月17日には
琉球アスティーダとのコラボで
「TリーグMVPの
吉村真晴選手に
挑んでみた」を
出しています。
2023年2月には
平野美宇選手が出る
ショートが4本並び、
うち2本は
2026年11月6日時点で
400万回を超えていました。
2025年2月14日には
Tリーグ公式との
初めてのコラボ動画
「【初】イオンで決着つけてみた」
(16分25秒)を公開しました。
Tリーグの同じ日の発表によると、
舞台は愛知県の
イオン三好ショッピングセンターで、
Tリーグが開いた
「ENJOY!ウエルネス卓球」の
会場でした。
翌15日には
第2弾のショート
「サーブの滞空時間で」も
上がっています。
発表には
卓キチさんのコメントも
載っていて、
イベントスペースでの撮影は
「常に緊張していました(汗)」
とのこと。
2026年11月6日の最新投稿は「牛丼ピッタリバウンド競争」
2026年1月から10月までの
投稿は、
ひと月に
30本台から50本台の
ペースでした。
2026年1月1日から11月6日までの
389本のうち、
およそ95%が
ショートです。
2026年11月6日時点で、
最新の投稿は
同じ日の
「牛丼ピッタリバウンド競争」(94秒)。
その前の10日ほどには
「新・サーブチキンレース」
「卓球×フットサルの
スピード対決」
「牛丼チキンレース」など、
40秒から2分ほどの
企画ものが並んでいます。
題名を見るかぎり、
卓球に牛丼や
フットサルを
掛け合わせています。
2021年に本人が話していた
「エンタメ企画と卓球の
掛け合わせ」は、
5年後のショートでも
そのまま続いているようです。
試合の記録から始まり、
あるある、ショート、
ASMRと形を変えてきた
チャンネルですが、
「卓球を知らない人に
見てもらう」という狙いは、
2021年の取材のころから
変わっていないのかもしれませんね。


















