
ニホンミツバチが
スズメバチを取り囲んで
蒸し殺してしまう。
そんな映像を
ショート動画で見かけて、
どこのチャンネルだろうと
気になった方も
いるかもしれません。
そうした映像を出している
チャンネルのひとつが、
「週末養蜂チャンネル」です。
チャンネルの説明欄は
「趣味でニホンミツバチを飼育する
【週末養蜂】を広めています」
という一文から始まります。
この記事では、
運営する会社のサイトと、
2026年11月6日時点で
公開されている動画
1,119本の題名と概要欄から、
このチャンネルが
どんな人たちの手で
続いてきたのかを
たどってみます。
登録者数や本数、再生回数は、
2026年11月6日
午後6時40分ごろに
当サイトが測った値です。
動画の中身は視聴しておらず、
題名と概要欄、
尺と再生回数から
書いています。
週末養蜂チャンネルとは?(2026年11月6日時点)
YouTubeチャンネルの名前は
「週末養蜂チャンネル」、
ハンドルは
「@syumatsuyoho」です。
開設日は
2008年3月12日。
2026年11月6日時点の登録者は
33.2万人、
総再生回数は
3億9,966万回あまりでした。
2026年11月6日時点で
公開中の動画は1,119本で、
配信前の予約枠は
ありませんでした。
説明欄では、
捕獲方法や飼育方法の
ノウハウから、
飼育記録、
養蜂場からのライブ配信まで
「様々な動画を発信しています」
と紹介しています。
もう一つ目を引くのが、
次の一文です。
「大変ありがたいことに
コメントが読み切れないほど
多くなっています。
飼育方法の質問などには
時間の都合上お答えできませんので、
ミツバチQ&Aにご投稿ください。」
質問は別のサイトで受ける。
この分け方が、
あとで見るように
このチャンネルの
特徴と言えそうです。
運営しているのは誰? 趣味の会から会社へ
運営しているのは、
京都府福知山市に本社を置く
株式会社週末養蜂です。
会社案内によると、
設立は2020年6月1日です
(2026年11月6日に確認)。
同じ頁の沿革は、
始まりをこう書いています。
「90年代末に会長が友人と
趣味でニホンミツバチの飼育を
始めたことから始まります。」
数人の友人で飼ううちに
群れが増え、
友人や親戚の庭や畑に
巣箱を置かせてもらうように
なったそうです。
それがやがて
「京都ニホンミツバチ
週末養蜂の会」になり、
余った巣箱や蜜蝋を売ったり、
ネットでノウハウを
発信したりするように
なっていきました。
会社設立のお知らせには
「10年以上に渡り、
個人事業主や
京都ニホンミツバチ週末養蜂の会として
事業活動を行ってまいりました」
とあります。
チャンネルで
いちばん古い動画のひとつが、
この「会」の時代のものです。
2010年1月10日の
「日本蜜蜂(ニホンミツバチ)
重箱式巣箱の紹介」で、
概要欄は
「京都ニホンミツバチ週末養蜂の会の
日本蜜蜂の重箱式巣箱の紹介です」
と始まります。
研究機関にも
納入している巣箱だと
添えられていて、
売り物の紹介でもあったことが
うかがえますね。
巣箱や教材は
京都府綾部市で作っているそうで、
事業紹介の頁では、
初心者向けの
「週末養蜂スタートキット」を
「年間に700セットを販売」、
京都の別の研究所が作る
「待ち箱ルアー」を
「年間2万個以上を販売」
と書いています
(どちらも会社の説明で、
いつの数字かは
書かれていませんでした)。
趣味の会が、
道具を作って届ける側にも
なっていったのでしょう。
題名と概要欄に出てくる「師匠」と「まゆ」
動画の題名や概要欄には、
二人の呼び名がよく出てきます。
一人は「師匠」です。
2026年11月6日時点で、
題名に「師匠」が入る動画は
24本あり、
最初は2020年10月26日の
「【師匠vs弟子】
どちらが速く採れる!?
ハチミツ採取で
師匠に挑んでみた!」でした。
肩書きは
2020〜2022年の題名では
「養蜂歴20年」や
「飼育歴20年」、
2023年の題名や概要欄では
「飼育歴25年」に
なっています。
四半世紀となれば、
師匠と呼ばれるのも
うなずけますね。
この師匠が誰なのかは、
飼育方法を解説するサイト「週末養蜂の始め方」に
書かれていました。
サイトは
「京都府農山漁村伝承技能者の会長
(ユーチューブでは師匠)の
ノウハウをまとめています」
と説明しています。
つまり師匠は、
90年代末に
友人と飼い始めた
あの「会長」ということになりますね。
もう一人は「まゆ」さんです。
「ニホンミツバチを
趣味で飼育している
週末養蜂家のまゆです」
という名乗りが、
2022年3月23日から
2025年1月22日までの
239本の概要欄に
書かれていました。
同じ時期には、
題名に
「私は京都の週末養蜂家!」と
入れた動画が
283本あります。
シリーズの合言葉のような
一言だったのでしょう。
2022〜2023年の
60秒以下の動画は
あわせて319本で、
そのうち233本の概要欄に
まゆさんの名乗りが
書かれていました。
このころのショート動画は、
まゆさんが担っていたと
見てよさそうです。
2023年9月27日の
この60秒の動画も、
概要欄は
まゆさんの名乗りで始まり、
ミツバチが
スズメバチを返り討ちにする
「熱殺蜂球」が
「ミツバチの命を削る
諸刃の剣の技だった」
と紹介しています。
2026年11月6日時点で
436万回あまり
再生されていました。
師匠とまゆさんの
本名や年齢は、
当サイトが確かめた範囲
(概要欄1,119本、
会社と飼育サイトの頁)では
見当たりませんでした。
ちなみに会社のサイトは、
NHKの「ダーウィンが来た!」に
「弊社会長が出演しました」と
2022年4月と11月の2回を
挙げていて、
InterFMのラジオ番組に
「週末養蜂チャンネルのまゆが出演」
とも書いています
(番組側の記録は
今回確かめていません)。
2012年から2020年まで、動画が途切れていた
1,119本を年ごとに並べると、
はっきりした段差があります。
2008〜2012年の動画は
あわせて56本。
2012年8月11日の
次の動画は
2020年1月20日で、
その間に公開中の動画は
1本もありません
(いま公開されている動画の範囲での話で、
消された動画があったかは
分かりません)。
再開した2020年は86本、
2021年は337本、
2022年は328本と、
一気に増えました。
2020年は、
会社を設立した年でもあります。
法人化と動画の再開は、
ひと続きの動きだったのかもしれません。
増えたぶんの多くは
短い動画で、
60秒以下が
2021年は337本中225本、
2022年は328本中272本でした。
再生回数の1位も
60秒の動画で、
2022年1月20日の
「お墓の中に巣を作った
ニホンミツバチを
重箱式巣箱に移動させる」が、
2026年11月6日時点で
1,897万回あまり。
2026年11月6日時点の
再生回数の上位20本のうち、
3分を超える動画は
3本だけでした。
2022年には
「質問きてた!」で始まる
動画も34本あり、
「ダニで死滅したハチミツは
食べられる?」は
2026年11月6日時点で
1,446万回あまり
再生されていました。
コメントで来た質問に、
ショート動画で
答えていたのかもしれませんね。
一方で2023年は74本、
2024年は15本と減り、
2025年に161本まで
戻っています。
質問はQ&Aサイトへ、ノウハウは飼育サイトへ
チャンネルの説明欄が
質問の行き先に挙げているのが、
ミツバチQ&Aです。
サイトには
「運営元 株式会社週末養蜂」
とあり、
会社の頁によると
提供を始めたのは2012年。
2020年8月時点で
登録者8,000人以上、
質問は約9,600件、
回答は約26,000件と
書かれていました。
ミツバチを飼う人どうしが
頼りにしている場所だと
想像できます。
2026年11月6日に見たときも、
10月だけで5件以上の
運営のお知らせが出ていて、
11月の質問や日誌が
並んでいました。
ノウハウのほうは
飼育サイトにまとめられていて、
「捕獲方法とコツ」の
よくある質問だけで
94件ありました
(2026年11月6日に確認)。
サイトには
「ニホンミツバチを
趣味で飼育する場合でも、
法律に基づき届出が必要です」
「近所迷惑になるため
住宅地では飼育できません」
という注意も
はっきり書かれていました。
もう一つが、
全国の利用者が
分蜂(巣分かれ)を見つけて
報告する「分蜂マップ」で、
2015年から
提供しているそうです。
チャンネルでは
2026年2月17日から
3月30日にかけて、
この分蜂マップをもとにした
「ニホンミツバチ分蜂状況解説!」を
6本出していました。
春の捕獲に備える人には、
ありがたい情報ではないでしょうか。
動画、飼育サイト、
Q&A、分蜂マップ。
コメントに答えきれない分を、
仕組みのほうで
受け止めている。
そんな組み立てに見えます。
2026年の動画はスズメバチとヒヨコ
では、2026年の動画は
どうなっているのでしょうか。
2026年11月6日までに
公開された62本の題名を
見てみました。
スズメバチ・アシナガバチ・
クマバチの名前だけが入るのは
29本、
ミツバチの名前だけが入るのは
25本、
両方入るのが2本、
どちらも無いのが6本です。
スズメバチなどの名前が入る題名を
年ごとに数えると
(ミツバチと両方入るものも含む)、
2021年は337本中58本、
2022年は328本中34本、
2025年は161本中64本、
2026年は11月6日までの
62本中31本でした。
割合でいえば、
2025年と2026年は
およそ4割から半分が
スズメバチなどの題名です。
ただ、スズメバチの女王を
追う動画は、
近年に始まった題材では
ありません。
2022年6月15日の
「瀕死のキイロスズメバチの
女王様に遭遇。」は、
2026年11月6日時点で
1,328万回あまり
再生されていました。
題名で目立つのは、
むしろヒヨコです。
ヒヨコが題名
(ハッシュタグを含む)に入る動画は
2023年に1本、
2025年に2本、
2026年は11月6日までに
7本ありました。
62本のうち
3分を超える動画は17本で、
6本が2〜3月の分蜂の解説、
残る11本は
4月3日から8月5日にかけての
公開です。
2026年4月16日の
「最も大切な女王蜂が、
群れを追い出されました」は、
2026年11月6日時点で
397万回あまり再生され、
今年の動画で
いちばん多く見られていました。
5月15日の
「スズメバチの意外な天敵は、
ヒヨコの大好物でした」も、
同じ2026年11月6日時点で
310万回あまりです。
2026年のヒヨコの7本は
5月15日から7月4日の間に出ていて、
うち6本は題名
(ハッシュタグを含む)に
スズメバチも入っていました。
2023年10月14日の
「スズメバチの巣を生け取りにして、
ヒヨコにあげてみた」が
2026年11月6日時点で
508万回あまり見られていることも、
この組み合わせの
下地になっているのかもしれません。
8月5日のあとに出た
23本は、
11月1日の最新の投稿まで
すべて30秒に満たない
短い動画でした。
最新の投稿は
2026年11月1日の
「スズメバチの赤ちゃんが
鳴いてる!?」で、
その前の投稿は
9月16日でした。
外から見た週末養蜂
ねとらぼの記事
(2023年10月31日)は、
熱殺蜂球の動画を取り上げ、
投稿主を
「趣味でニホンミツバチを飼育し、
蜂蜜を採取する「週末養蜂」を
広める活動を行っています」
と紹介していました。
記事は動画の説明として、
蜂球の温度が
「5分後には46度となり」、
10分ほど続くことや、
1匹目がつかみかかってから
「わずか3秒」で
スズメバチが覆われたことを
伝えています。
数字で示されると、
技のすさまじさが
よく伝わってきますね。
2024年4月2日には、
チャンネル自身が
京都のチーズケーキ専門店
「ソラアオ」との
コラボを告知しています。
週末養蜂のハチミツを使った
チーズテリーヌを、
クラウドファンディングの
Makuakeで募る企画で、
その動画の概要欄には
「テリーヌとまゆ&師匠の
ニホンミツバチ採蜜見学会♪のセット」
も並んでいました。
見学会が実際に開かれたかは、
今回は確かめていません。
いまのチャンネルの説明欄は、
「見学や養蜂体験などは
行っておりません」
としています。
友人どうしの趣味から始まった巣箱が、
会社になり、
2026年11月6日時点で
33万人が登録する
チャンネルになっても、
看板は「週末養蜂」のまま。
週末に楽しむ趣味としての養蜂を
広めたいという出発点は、
いまも名前に
そのまま残っているようですね。


















