
鉄道模型の線路の上に、
大きな猫が
寝そべっている。
そんな写真や動画で
知られるようになったのが、
大阪の
「ジオラマ食堂」です。
もとは鉄道ジオラマを
眺めながら食事ができる
小さな食堂でしたが、
いまは保護猫の
シェルターも兼ねています。
運営が公式サイトに
載せている年表と、
新聞・テレビ・ネットメディアの取材記事、
国立国会図書館の書誌をもとに、
ジオラマ食堂のことを
見ていきますね。
ジオラマ食堂のプロフィール
名前:ジオラマ食堂(Diorama restaurant)
場所:大阪市天王寺区(JR寺田町駅の近く)
運営:株式会社保護猫シェルター ジオラマ食堂
店主:寺岡直樹さん
YouTube:Diorama restaurant ジオラマ食堂
チャンネル開設:2010年11月
登録者:約38万人
総再生回数:約1億5,799万回
測定日:2026年10月17日
登録者と総再生回数は、
2026年10月17日に
当サイトがYouTubeの
公式のデータから
測った値です。
店主の寺岡さんは、
運営が公式サイトに出した
お知らせに
「ジオラマ食堂オーナー」として
名前を載せていて、
取材記事にも
実名で登場しています。
チャンネルの説明には、
英語で
「保護した猫たちが
鉄道ジオラマの上を
自由に歩き回る、
シェルター兼カフェ」
という意味の紹介が
書かれています。
てつどうラーメンから始まった鉄道ジオラマの店
ジオラマ食堂の始まりは、
猫ではなく
鉄道ジオラマでした。
公式サイトの年表によると、
2005年に
大阪市天王寺区で
「てつどうラーメン」を
開業したのが最初です。
その後は
北新地のジオラマバーや
堺市の鉄道カフェなど、
場所と業態を
何度も変えてきました。
2018年に
寺田町へ移り、
それまでの「鐡道館」から
「ジオラマ食堂」へ
名前を変えています。
店主の寺岡さんは、
デイリースポーツの
2021年4月の記事で
「嵯峨野観光鉄道の
ジオラマを手がけたこともある
鉄道ジオラマ製作のプロ」と
紹介されています。
公式サイトの年表にも、
2007年の欄に
嵯峨野観光鉄道の
施工・運営、広報を
担当したとありますね。
店のジオラマは
1/150の縮尺で、
部品から作る
完全な手作りだそうです。
景色は1970年代の
どこかにありそうな
地方都市をイメージしたと、
同じ記事に書かれています。
店を始めたきっかけは、
J-CASTニュースの
2022年2月の取材に
寺岡さんが
「妹の遺言でした」と
答えています。
子供が喜ぶような
仕事をしてみないか、
という言葉を受けて、
ジオラマのある飲食店や
学童保育を
始めたそうです。
2020年、コロナ禍の店に猫の親子がやってきた
猫がやってきたのは、
2020年のことです。
デイリースポーツの
2020年10月の記事によると、
店はこの年の3月から
営業を自粛していて、
経営が立ち行かなくなる
寸前だったといいます。
そこへ6月、
隣の保育園の保育士さんが、
園の前で見つけた
生まれたばかりの子猫を
連れてきました。
寺岡さんはずっと犬派で、
猫を飼ったことは
なかったそうです。
子猫は「シンバ」と名付けられ、
寺岡さんの家で
暮らすことになりました。
しばらくすると、
店にキジトラの成猫が
通ってくるようになり、
近くでは子猫3匹も
見つかります。
この成猫がシンバの母猫で、
「サラ」と名付けられました。
サラと子猫3匹は、
保護猫団体の手を借りて
保護され、
店の奥の部屋で
暮らし始めています。
子猫の名前は
「レオ」「ナラ」「ライア」です。
ウォーカープラスの
2021年4月の記事では、
「ライオン・キング」や
「ジャングル大帝」に
ちなんだ名前だと
説明されていますね。
線路に寝そべる猫が「運休」させた写真
猫たちは、
店のジオラマを
遊び場にするようになりました。
線路の上で
寝そべったり、
走ってくる列車を
前足でつついたりする姿を、
店はSNSに投稿しています。
同じウォーカープラスの記事では、
猫が線路に横たわって
列車を“運休”させた写真が
6.2万いいねを
集めたとあります。
この反響が、
コロナ禍で苦しかった
店の経営も
助けることになったそうです。
YouTubeのほうで
いちばん再生されている動画は、
2022年2月14日の
「Do you want to take this train?」です。
2026年10月17日の時点で
約2,267万回
再生されていました。
再生回数の上位には、
英語の題名の動画が
多く並んでいます。
チャンネルの説明も
英語から始まっていて、
海外の人にも
見てもらうことを
意識しているのかもしれませんね。
保護猫シェルターと猫ホテル、そして伊勢へ
最初の猫の親子のあとも、
ジオラマ食堂は
猫を受け入れ続けます。
神戸新聞NEXTの
2021年9月の記事では、
愛媛県松山市で
殺処分の期限が迫っていた
子猫8匹を、
スタッフが現地へ行って
引き取ったと書かれています。
公式サイトの年表には、
2021年に
キャットホテルを
開いたとあります。
2022年2月に
大阪府松原市で
頭に大けがを負って
保護された猫も、
のちに引き取っています。
まいどなニュースの
2022年6月の記事によると、
頭蓋骨を割られる
重いけがでしたが、
命をとりとめたことから
「ラッキー」と
名付けられました。
5月20日に獣医から
治療の終わりが
告げられた日の動画も、
チャンネルに残っています。
2022年9月には、
三重県伊勢市の
テーマパーク
「伊勢忍者キングダム」に
「伊勢ジオラマ食堂」が
開いています。
東海テレビの
2023年10月の記事では、
店を立ち上げたのは
寺岡さんで、
伊勢の店では当時40匹ほどを
保護していると
紹介されていました。
寺岡さんはその記事で
「助けたつもりが、
完全に助けられました」と
話しています。
2023年8月には、
伊勢ジオラマ食堂で
猫と過ごす
有料イベントも
開かれました。
一緒に主催した
株式会社Tierの
PR TIMESの発表によると、
三重大学の
動物保護のサークルが
協力しています。
同じ2023年の夏には、
シェルターを
増やすための
クラウドファンディングも
行いました。
READYFORのページでは、
目標の350万円に対して
402人から
513万9,000円が
集まっています。
2022年夏、猫パルボウイルスで22頭が亡くなった
ジオラマ食堂を
検索すると、
猫の病気や
「大量死」といった
言葉も出てきます。
運営自身が公表している
出来事としては、
2022年の夏に
シェルターで起きた、
猫パルボウイルスの
感染があります。
運営は2022年8月25日に、
公式サイトで
経緯を公表しています。
それによると、
7月18日に
愛媛県松山市から
殺処分寸前の猫を
33頭受け入れました。
このうち1頭が
猫パルボウイルスと診断され、
7月24日から8月7日までに
22頭が亡くなったと
書かれています。
お知らせの中で運営は、
受け入れた猫について
パルボウイルスの可能性を
考えておらず、
防護服を着けていなかったと
書いています。
同じお知らせに載った
猫の飼養管理スタッフの言葉では、
一度に受け入れる頭数が
多すぎたことや、
運用の改善が
遅れたことを
「最大の反省点」としていました。
再発を防ぐために、
消毒の徹底や
受け入れのルールを厳しくすること、
飼う頭数の制限を
挙げています。
この件について
当サイトが確かめたのは、
運営自身が出した
このお知らせまでです。
写真集『ジオラマとねこ』と本への登場
ジオラマと猫の写真は、
本にもなっています。
国立国会図書館の書誌では、
『ジオラマとねこ』が
ジオラマ食堂の著作として、
イースト・プレスから
2022年10月に出ています。
書誌の紹介文は
「ジオラマ×ねこ
異色のコラボ写真集」です。
それより前の2022年2月には、
辰巳出版の
『猫にひろわれた話』に、
「鉄道ヲ運休セヨ!
ジオラマ食堂の巨猫たち」
という話が
収められています。
2026年10月15日に
昭文社から出た
『ぶら鉄 親子でGO!
電車見まくりスポット 関西版』の
目次にも、
「寺田町 ジオラマ食堂」の
名前があります。
猫の本と鉄道の本、
どちらにも
載っているのが
この店らしいところですね。
いまのジオラマ食堂
公式サイトの連載
「ジオラマ食堂の歴史」によると、
2025年4月に
新しい施設へ移っています。
旧施設から
約30メートルの
移動だったそうです。
公式サイトのトップでは、
いまは
「保護猫カフェ」として、
「毎日が譲渡会」と
案内しています。
YouTubeの投稿は
猫がやってきた2020年から
一気に増えていて、
2024年には
1年で1,000本を
超えていました。
2026年10月16日の夜にも
新しい動画が
出ていて、
チャンネルの説明では
猫たちの様子を
毎日ライブ配信していると
書いています。
まとめ
ジオラマ食堂は、
鉄道ジオラマの店として
2005年に始まり、
2020年にやってきた
猫の親子をきっかけに、
保護猫の施設へと
姿を変えてきました。
線路に寝そべる猫の
写真や動画が広まり、
写真集が出て、
2022年には
三重県伊勢市にも
店を開きました。
その一方で、
2022年の夏には
感染症で22頭を亡くし、
運営自身が経緯と
反省点を公表しています。
ジオラマや模型づくりで
知られる人では、
ミニチュア作家のMozuさんの記事も
当サイトにあります。
壊されては直す
というジオラマが、
これからどんな景色に
変わっていくのかも
気になるところですね。




















